学校の働き方改革の実現と職員・専門スタッフへの期待(4)学校事務職員との共同実施

eye-catch_1024-768_katou_finR茨城大学教職大学院准教授 加藤 崇英

学校事務職員は、「チーム学校」の推進において重要な位置にあります。学校が外部からの職員・スタッフを活用する上でも同様です。

このことは、文科省の「学校における働き方改革に関する緊急対策の策定並びに学校における業務改善及び勤務時間管理等に係る取組の徹底について」(通知)にもあるように、働き方改革の流れにおいても明確に示されています。

ポイントは、3点あります。第1に、個々の学校事務職員のパワーアップ、第2に、学校組織における管理職や教員との連携の推進です。まずこの2点について述べます。

これまでの学校教育法で学校事務職員の役割は「事務に従事する」とされていましたが、2017年度から「事務をつかさどる」になりました。

これまでの「従事する」では、給与と旅費の管理を基本業務としながら、事務主任や事務長を充てることで学校における事務の管理や事務を総括する役割を担ってきました。しかし、「事務をつかさどる」という法律の新たな位置付けは、学校事務職員の基本的な職の在り方としての広がりを示しています。

今後、学校における児童生徒への直接的な教育や指導以外で生じる、あらゆる事務が対象に挙がってくるといってもよいでしょう。管理職を補佐したり、教員と一緒に行ったりする事務では、教員に指導助言する場面も考えられます。よって力量アップが期待されます。

第3に、学校外の連携として事務の共同実施が進展することです。事務の共同実施は教員からは分かりにくいかもしれません。これも17年度から地方教育行政法に位置付けられたことから、管理職はこの内容に関して地域の実態をしっかり把握するべきです。

共同実施は、複数の学校事務職員が共同で事務を行うことで効率化を図るとともに、相互チェックを行ったり、若手支援や欠員時の臨時的なサポートを担う機能を有します。共同実施の拠点校には、地域の統括的な学校事務職員を配置し、経験や力量、指導的な立場から、経営面における参画も期待されます。

このような拠点校を中心に力量・経験豊かなベテランと一般・若手を組み合わせた学校事務職員の複数配置の実績を積み重ねることが学校の業務改善や働き方改革に良い効果をもたらすと考えます。
こうした学校事務職員の個人レベルのパワーアップ、管理職や教員との連携、複数の学校間における共同実施という3点を学校の業務改善に生かしていくことが今後の課題といえます。