学校の働き方改革の実現と職員・専門スタッフへの期待(5)スクールカウンセラーと教育相談

eye-catch_1024-768_katou_finR茨城大学教職大学院准教授 加藤 崇英

これからのスクールカウンセラー(以下、SC)やスクールソーシャルワーカー(以下、SSW)の在り方については、筆者も加わっていた文科省「教育相談等に関する調査研究協力者会議」から報告書が示されています。同省の「児童生徒の教育相談の充実について(通知)」(2017年2月)も参照いただければと思います。

学校では「気になる児童生徒」について、しっかりと組織的に把握し、事案によっては「ケース会議」を開き、SCやSSWの知見・アドバイスを共有化するとともに、学校組織内外の連携協力を密にしていくことが求められています。その際、「教育相談コーディネーター」を置くことで、これらを組織的に機能させることが期待できます。

SCのはたらきを考えてみます。詳細は、私が編著に携わった『「チーム学校」まるわかりガイドブック』(教育開発研究所)の中で、SCの大竹直子さんが記している「スクールカウンセラーの立場から」を参照ください。

SCは心理学の専門家として、多くは臨床心理学の視点から、相談などを行い、児童生徒を支援しています。SCの活躍によって教育相談が充実するだけでなく、SCの視点からのフィードバックで教員同士の連携充実が期待できます。また、教員のメンタルヘルスの維持や支援も考えられます。

SCが「チーム学校」に効果的に参画するためには、学校側がSCの役割を明確にすることが必要です。そして、それを教職員全員が共有する必要もあります。

こうした体制づくりのため、学校の組織図(校務分掌など)への位置付けや学校施設の条件にもよりますが、職員室にSCの机を置いてコミュニケーションを高める、SCと連絡を取ったり協働したりするパイプ役やコーディネーター役の担当教員を明確にする、などが考えられます。

筆者が行ってきた学校経営のインタビュー調査結果でも、SCの状況は学校によって大きく異なっています。

特に教員との共通理解やコミュニケーションは、単にSCが学校に訪問する回数の問題というだけでなく、教員との連携関係がいかに結ばれているかも大きいです。

冒頭で取り上げた報告書で示されている「教育相談コーディネーター」の重要性を大竹さんも指摘しています。この教育相談コーディネーターを中核にしながら、教育相談体制をいかに構築するか、各学校では、これらのマネジメントがいっそう重要になります。