学校の働き方改革の実現と職員・専門スタッフへの期待(8)地域学校協働活動の位置付け

eye-catch_1024-768_katou_finR茨城大学教職大学院准教授 加藤 崇英

学校と地域の関係は、今、大きな再編の時期を迎えています。人口減少が進んでいる地域では、学校の統廃合で学区を再編するなどして、学校と地域の新たな関係づくりが模索されています。

一方で、周辺地域から転入が多い地域は、住宅やマンションが建設され、結果として地域の人口が増加する所もあります。こうした急激な人口変動を背景にしながら、学校と地域は、その関係性の再構築を余儀なくされているといえます。

中教審は、いわゆる「チーム学校」を提言した答申「チームとしての学校の在り方と今後の改善方策について」と同時に、答申「新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について」も示しました。ここでの議論の流れを受け、法令改正も含め、学校と地域の関係を再編する試みが進められています。

2017年4月には、以下の法令改正がありました。学校運営協議会(コミュニティー・スクール)の設置が努力義務化されるとともに、委員には「地域学校協働活動推進員」を任命することなどが新たに規定されました(地方教育行政の組織及び運営に関する法律47条の6関係)。

一方、地域住民その他の関係者が学校と協働して行うさまざまな活動を「地域学校協働活動」として位置付けています(社会教育法5条2項)。地域学校協働活動の円滑かつ効果的な実施を図るため、「地域学校協働活動推進員」も位置付けています(社会教育法9条の7)。

このように学校は「チーム学校」の体制を構築しながら、コミュニティー・スクールなどの仕組みによって、連携・協力、意見集約の機能を高めることが求められます。同時に地域側は、地域学校協働活動を位置付け、地域学校協働本部を機能させ、学校と連携・協働を進めることが求められています。

ここで重要な点は、学校と地域の連携・協働を進めるには、学校も地域側にも、コーディネーターとしての役割を明確に位置付けることです。特に学校はこれまで、こうした渉外関係を教頭に一手に担わせ、大きな負担をかけてきました。

これからの学校と地域の関係は、多様な職員や専門スタッフ、ボランティアも含めた多くの人たちの連携・協働によって展開されるようになるでしょう。

コーディネーターの役割をしっかりと位置付け、そこにどれだけ専任の職員を位置付けることができるかが鍵を握っています。特に行政の支援が必要です。

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