中学校道徳科の授業―道徳的判断力を養う―(10)これからの道徳科

修正:eye-catch_togami東京都品川区品川学園 主任教諭 戸上 琢也


「道徳的な判断力を養う中学校道徳科の授業」という題でこれまで、実践事例を中心にさまざまな工夫について紹介してきた。最初に示した付せん紙を活用した道徳科学習で紹介したように、学習活動や発問の仕方などはあくまで一例であり、扱う教材やそれぞれの生徒の実態に応じて、各先生方の持ち味を生かした工夫が大事である。もちろん、道徳科の目標にもあるように道徳的な判断力だけではなく、道徳的な心情や実践意欲、態度を含めて、年間を通じて道徳性を育てる指導計画を構成していく必要がある。

道徳教育の視点に立つと、道徳科の指導を要として各教科や領域の指導との関連を図り、全教育活動を通して道徳性を育てていく工夫が求められる。そのような意味で、道徳科の全体計画の別葉(各教科や領域の指導との関連)を作成し、各教科や領域と密接に関連を図り、教育効果を高めていくことで道徳科の指導を日常に生かしたい。

例えば、道徳科で「C 遵法精神、公徳心」を狙いに「二通の手紙」(文科省『私たちの道徳』)を行ったとき、この時間だけで「決まりの大切さ」を考えるのではなく、修学旅行の集団行動と関連させたり、社会(公民的分野)の「現代社会を捉える枠組み」の効率と公正の授業とを関連させたりすることで、知識として理解するだけでなく、体験的にも問題解決的にも考えることができる。…

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