部活動の在り方を問い直す2(2)「学校教育の一環」の意味

現行の中学校学習指導要領「総則」では、部活動を、①生徒の自主的、自発的な参加により行われること②学校教育の一環として、教育課程との関連が図られるよう留意すること③地域の人々の協力、社会教育施設や社会教育関係団体等の各種団体との連携などの運営上の工夫を行うようにすること――と位置付けている。

学習指導要領に記述されたことで、部活動が「公認」され、部活動指導は教員の本務であるかのごとく解され、部活動の肥大化が進行したといわれている。そのときのキーワードが「学校教育の一環」である。しかし、この言葉は本来、指導要領の文脈では「適正な部活動」の実施を求めるものである。

「中学校学習指導要領解説総則編」では、「各学校が部活動を実施するに当たっては、本項を踏まえ、生徒が参加しやすいよう実施形態などを工夫するとともに、休養日や活動時間を適切に設定するなど生徒のバランスのとれた生活や成長に配慮することが必要である」とも述べている。

その前段では「部活動は、教育課程において学習したことなども踏まえ、自らの適性や興味・関心等をより深く追求していく機会であることから、(略)各教科等の目標及び内容との関係にも配慮しつつ、生徒自身が教育課程において学習する内容について改めてその大切さを認識するよう促すなど、学校教育の一環として、教育課程との関連が図られるようにする」と定めている。これらのことから「学校教育の一環」の部活動には、以下の6点が求められていると考えられる。

第1に、学習指導要領に定められている条件を満たすことが必要。

第2に、学校教育の一環として教育基本法の教育目的に拘束される。

第3に、指導者には、指導部活動(種目)に関する専門的知識や技能を有する証明が必要。

第4に、他の教育活動と調和が取れていること。これは、教科の学習内容との関連や部活動の活動時間が教育課程内の活動に制約を及ぼさないなどを意味する。

第5に、学校の活動であれば授業日の実施を原則にする。

最後が、評価の必要性である。

部活動が指導要領に記述されたことは、無制限な活動が認められたわけではなく、学校の教育活動という名の下で制約されていることを意味する。

このようなことを考えれば、現状の部活動の実態は、学習指導要領が想定するものと大きくかけ離れているのではないか。新学習指導要領が求める「持続可能な運営体制」を実現するためにも、部活動の実施形態の全面的な見直しが必要であろう。

(名古屋造形大学教授 大橋基博)

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