仲間と一緒に問題解決を 深い学びは対話が鍵に

愛知県豊根村立豊根小

対話しながら互いの考えを伝え合う

愛知県豊根村にある村立豊根小学校(村松久彰校長、児童数35人、学級数5)では、「仲間とともに問題を解決していく子どもの育成~対話を通して学びを深める算数科の授業づくり~」を研究主題として、研究を進めている。

今年度から1・2年が複式学級となった。子どもの数は今後、さらに減少していき、いずれは完全複式の学級編成になる見込みである。

特に複式学級の算数科の授業では、間接指導の場面が出てくる。そのため、仲間との対話を通して問題を解決し、自分の考えを広げ、深めていく力を育てていきたいという願いを込め、本研究主題を設定した。

子どもの実態を踏まえた単元構想に工夫を凝らしている。小規模校であることの強みを生かし、子ども一人一人の実態を捉え、それを踏まえて単元を構想することで、子どもが「分かった」「できた」と実感する学習活動が展開できると考える。そのために次の3点を意識して単元を構想している。

まずは、子どもの実態を把握すること。教員間で学びの履歴を共有したり、レディネステストをしたりして、子どものこれまでの学習の定着度合いや具体的なつまずきの様子を把握する。それを基にして単元を構想することが、子どもの理解を促す授業づくりの基盤となっていく。

次に、学級の特性や良さを生かした学習形態の工夫である。学級規模や人間関係の様子も学級によって異なる。それらを踏まえて、子ども同士の対話場面をどのように設定していくかを考え、単元を構想することで、仲間と共に問題を解決していくことができる授業を展開している。

最後は、深い教材理解を元にした単元構想である。単元の系統性を基に深い教材研究を進め、子どもの実態に合った単元構想や問題の工夫に取り組むことで、子どもに身に付けさせたい資質・能力を確実に育む授業を目指している。

対話を生み出すための支援を工夫していることも本校の特徴である。

対話に焦点を当てて授業を構想し、仲間と共に問題を解決していく学習を充実させていくことで、子どもは学びを深められると考える。

そこで次の3点を意識して授業づくりを進めている。

一、問題に出合った子どもへの見通しの持たせ方

二、仲間と共に対話をする場面の設定

三、学びを深めるための教師の切り返しの在り方

これらの視点で授業づくりをすることで、子どもが既習事項や仲間の考えと結び付けて考えたり、教師からの切り返しを元に考えを再構築したりできる。それが子どもの学びを深めることにつながる。

子ども一人一人の学びを深めるために必要なのは、目の前の子どもの実態を把握し、一人一人に願いをかけ、指導を工夫していくことだ。そうした地道な授業改善が、新学習指導要領で求められている主体的・対話的で深い学びの実現につながると信じている。

(研究主任・市川晋司)