部活動の在り方を問い直す2 (9)自治会活動と多くの共通点

部活動の問題で議論すると、その根底に、自主的・自発的というキーワードが横たわっていることに気付く。

実はこの自主的・自発的な働き掛けによって成り立ち、広く展開している活動は他にもある。例えば、地域の自治会活動がその一つだ。そこで、地域自治の仕事と部活動の仕事の共通点を整理してみる。

一般的に町内会などの地域自治の仕事に報酬はないが、その仕事には一定の責任が伴い、時には義務も生じる。

部活動の仕事はどうだろうか。そもそも部活動の原型は、町内会と同様、報酬はないが義務と責任が生じる仕事だったのではないだろうか。

地域コミュニティーの形成には、自治活動が大きな役割を果たしている。過去、部活動も学校内だけでなく、地域のコミュニティー形成に大きな役割を果たしていたと想像できる。

このように、地域自治活動と部活動には組織活動の形として多くの共通点がある。最も注目すべきは、活動が自発的なもので法的に強制されない点であろう。

例えば、地域自治活動の取り組みの一つに地域の祭りの運営がある。関係者は原則、無報酬で、管理運営を地域の自治組織が担っている。つまり、行政とは別組織の地域の自治会や商工会議所が、独自で会費を徴収、祭りを運営する形を取っている。

多くの共通項を持つ部活動の仕事も、恐らく行政が仕切ろうとする点に無理があるのではないか。部活動が自主的・自発的という姿勢を基本コンセプトにする限り、直接の管理運営を行政が担うのが適さない性質の仕事ではないかと考える。

それならば、部活動も地域の自治会に当たる別組織を学校と行政の間に入れ、行政は支援する立場で関わる方がより適切ではないだろうか。

例えば、財源も中体連や高体連と同様に、公的助成金や民間企業支援などを含め、基本的に会費制度の組織で運営すれば、学校は部活動に「協力」という立場で関わることができる。

肥大化した部活動の仕組みを根本的に変える改革を考えるなら、これらの組織改革も検討する価値があるはずだ。

先般、スポーツ庁で大学運動部の管理運営の外部組織として、日本版NCAAの案が示された。自治会的な部活動を統括する全国的な組織として、中・高校の部活動にこのNCAAを応用するのも一案であろう。

 (中屋晋・日本部活指導研究協会代表)