部活動の在り方を問い直す2 (10)部活動は民営化できるか

部活動を完全に学校から切り離すことは可能なのか――。本来は、授業が終わった後の課外活動は全て民営化するのが望ましいのかもしれない。

学校の教育活動が終わった後、別の法人が責任団体になって、学校施設内で子供や地域の方々にさまざまなプログラムを提供する形態である。しかし、現時点で即座に全ての課外活動を民営化するのは現実的ではない。

民営化に向けてはステップを踏む必要がある。そのプロセスは、第一に指導者の民営化、第二に運営の民営化の順だ。

第一の指導者の民営化を考える。

部活動現場の多くの問題は、指導者がボランティアである点に起因する。まず、指導者の「職業化」が必要である。指導者自身が職業化すると同時に、指導者派遣の仕組みも民間が担う必要がありそうだ。指導者派遣を民間が行うメリットとデメリットをいくつか述べる。

メリットは、指導者の質を担保できることだ。安全な運営、けがの予防、発達段階に応じた技術や戦術の指導、競技やスポーツを好きになってもらえるような指導、子供や学校、保護者との良好な関係構築などがしっかりできると判断した指導者だけを派遣するようにする。不適切な指導者が派遣された場合は、迅速に交代できるようにもする。これらによって、子供、学校、保護者に質の高いサービスが提供できる。

デメリットは、お金がかかることである。指導者の「職業化」は必須だが、彼らをどのように食べさせていくのか。民間に課せられた大きな課題である。

例えば、プロサッカークラブが派遣元になることが考えられる。クラブ側のメリットは、地域の中高校に入り込むことで、一層地域や学校との関係を築ける。

第二は運営の民営化である。

指導者だけではなく、全ての運営を学校から切り離し、学校の課外活動を民間が行う。既存の施設を有効に活用して、子供や地域社会により良いスポーツ環境を届けられるのではないか。

ここでも運営資金をどうするかが課題になる。受益者(保護者)、行政・自治体、法人からどのように活動資金を得るのか。民間としての腕の見せどころでもある。

これらの変革と同時並行で考えなくてはならないのが、中体連や高体連の在り方だろう。これらの組織にも民間の力や考え方は必要だ。特に、大会の在り方を議論し、真に子供たちのためになるスポーツ活動を提供する組織にしなければならないだろう。(おわり)

(河島徳基・(株)RIGHT STUFF取締役)