子供の読む力・言葉の力が伸びる! 文章を丸ごととらえるフレームリーディング(1)授業が変わる(1)

筑波大学附属小学校教諭 青木 伸生

◆文章を丸ごと読む

国語の授業は、子供が言葉の力を付けるために行われる。読みの授業では、読む力を伸ばすことが目的だ。

今までは、子供に45分という限られた時間で力を付けてもらうため、場面や段落を限定して範囲を絞り、言葉の意味を細かく丁寧に確かめたり、想像したりする学習を積み重ねてきた。

こうした学習は大切で、これからも行う必要がある。ただ、それだけでは伸ばせない力がある。それは、文章全体を見渡し、俯瞰(ふかん)して読む力である。

言葉にこだわって、詳細に丁寧に読む力と、文章全体を丸ごと捉える力の両方が、これからの読みの力、言葉の力として不可欠である。小学校国語科の授業で、この両方の力をバランスよく伸ばすことが大切だ。

今までも、文章全体を丸ごと読む学習の大切さは指摘され続けてきた。部分をつなぎ合わせても全体にはならないと言われてきた。しかし、授業の場面で、具体的に子供たちにどのような発問や指示をすれば、文章を丸ごと読む指導になるのかという実践的な研究はあまり進められてこなかった。

◆フレームリーディングの手法

文章を丸ごと捉える読みの手法をフレームリーディングと呼ぶ。丸ごととは、構成と内容の全体を指す。

フレームリーディングの手法を使うと授業が変わる。今後の連載で、フレームリーディングの授業とは何かについて、できるだけ具体的に紹介したい。

今回は、説明文のフレームを紹介する。小学校で学習する説明文のフレームは四つしかない。子供がこの四つのフレームを理解できれば、小学校6年間の説明文は全て読むことができる。

四つのフレームとは、次のようなものである。

(1)時系列型(時間や事柄の順序に沿って内容が紹介されているもの)

(2)頭括型(内容のまとめや筆者の主張が文章の前の方に書かれているもの)

(3)尾括型(まとめや主張が文章の後ろの方にあるもの)

(4)双括型(まとめや主張が文章の前と後ろ両方にあるもの)

子供がこれらのフレームを理解できると、「この説明文は何型かな」という意識で文章を読めるようになる。読み方のフレームが子供の頭の中に育つのだ。