子供の読む力・言葉の力が伸びる! 文章を丸ごととらえるフレームリーディング(2)説明文を捉える~低学年編1

筑波大学附属小学校教諭 青木 伸生

◆フレームリーディングの授業

文章全体を丸ごと読む手法がフレームリーディングです。この読み方の対極にある授業イメージは、物語や説明文を場面や段落ごとに区切って詳細に読解するものです。

私は、文章全体を俯瞰(ふかん)する力と言葉にこだわり詳しく内容をつかむ、両方の読みの力が必要だと考えています。大切なのはそのバランスなのです。フレームリーディングの授業の基本形は「数える」と「選ぶ」ことです。今回は、小学校1年生の説明文を例に授業を説明します。

◆教科書本文の打ち直し

1年生にフレームリーディングは無理ではと感じる人がいるかもしれませんが、それは違います。むしろ、低学年で読む文章の方が、構造や内容がシンプルでフレームリーディングに適しています。中高学年で初めてフレームリーディングの授業をする場合は、低学年の文章で練習してから、該当する学年の教科書教材を用いるのをお勧めします。

学年に関係なく、フレームリーディングの授業をする際、教師が準備しておくといいことがあります。それは、教科書本文を、1枚のプリントに打ち直しておくことです。ページを何枚もめくらないと全文が見えない教科書をそのまま使うのは都合よくありません。面倒に思うかもしれませんが、実は教科書の打ち直しが、教師にとって大切な教材研究の第一歩になるのです。

◆1年生の授業の実際

1年生の説明文に「くちばし」という学習材があります。何回か全文を音読した後、子供たちに「鳥はいくつ出てきたかな」と尋ねます。子供たちは、すぐに「三つです」と答えます。

その後は、「では、出てきた順番に教えてね」と促します。子供の「きつつき、おうむ、はちどりです」などの発言に応じて、教科書にもある挿絵を順番に黒板に掲示します。低学年では「順序」が大事です。

次に「どこからどこまでが、きつつきのお話かな」と発問します。この問いで、1年生なりに「意味段落」を学んでいることになります。続いて、「一番すごいくちばしはどれかな」と「選ぶ」発問をします。

子供たちは、「自分の一番」を選ぶことと、選択の理由を説明するために文章の内容を詳しく読んでいきます。