子供の読む力・言葉の力が伸びる! 文章を丸ごととらえるフレームリーディング(3) 説明文をとらえる~低学年編2

筑波大学附属小学校教諭 青木 伸生

◆説明文で数えるもの

説明文の一番の基本形は、Q→Aである。Qとは「問い」、Aは「答え」を指す。説明文の学習では、何が問われ、答えとして何が書かれているかを読み取ることが大切である。

「問い」は、筆者が分からないことを示しているのではない。その逆で、伝えたいことを「問い」の形で示していると考える。だから、まず「問いを把握する」ことが大事な学習になる。文章中の「問い」は一つと限らない。いくつの「問い」が設定されているか数えることは、筆者の論の展開をとらえることにつながる。

次に、数えるとよいものは、具体的な事例の数だ。具体例は、数えやすいこともあるし、具体例を数えると、その文章の全体像が見える。

◆問いを数える

前回も紹介した1年生の説明文「くちばし」には、「これは、なんのくちばしでしょう」という「問い」が三つ出てくる。「問い」は「でしょう」「でしょうか」という文末表現に着目するとすぐに見つかるので、数えやすい。この説明文では、「答え」がすぐ次の文に書かれている。「これは、○○のくちばしです」これが答えの文(段落)になる。1年生の説明文には、「問い」と「答え」が直接つながっているものがある。複数の事例が同じ書きぶりでくり返されているのでとらえやすい。

前述したように、一つの説明文に複数の問いが書かれているものもある。説明文「じどう車くらべ」には、「どんなしごとをしていますか」「そのために、どんなつくりになっていますか」という二つの問いが重ねて書かれている。

◆事例を数える

筆者は、答え(A)を導き出すために、具体的な事例を使って説明する。具体的な事例がいくつ書かれているか数えると説明文の全体を俯瞰(ふかん)しやすい。

説明文「はたらくじどう車」では、「車はいくつ出てきますか」と発問すればよい。そして、「出てきた順番に教えてね」と指示し、子供たちに発言させる。それを、挿絵と合わせて黒板に並べて示すと、文章全体のフレームが見えてくる。

次に、「それぞれの自動車を比べて、同じところはあるかな」と尋ねる。内容や書きぶりを対比させ、共通点や相違点を見つけていく。こうした発問は、この説明文の学習だけでなく、他の説明文の授業でも使うことができる。