子供の読む力・言葉の力が伸びる! 文章を丸ごととらえるフレームリーディング(9)物語をとらえる~高学年編

筑波大学附属小学校教諭 青木 伸生

◆変容するもの

物語は変容をとらえることが一番重要である。物語の展開の中で、変わるのは「気持ち」だけとは限らない。教材文「お手紙」では、がまくんの気持ちが変わる。はじめは手紙がもらえなくて悲しい気持ちでいるが、最後にはかえるくんから手紙がもらえることが分かって幸せな気分に変わる。ここで変わるのは、「気持ち」としてよいだろう。

教材文「ごんぎつね」の中で変わるのは、ごんの気持ちだけではない。ごんと兵十の関係が変わる話だともとらえられる。学年が上がって高学年になると、変わるものはもっと広がっていく。教材文「わらぐつの中の神様」は、わらぐつなどに対する、中心人物マサエの、「ものの見方・考え方」が変わる話だととらえられる。教材文「大造じいさんとガン」も同様で、大造じいさんの、残雪に対する見方が変容する物語だと言うことができる。6年生で読む教材文「海の命」は、太一の生き方が変わる作品である。

このように、物語の中で変わるものは、学年の発達段階に応じてスケールアップしている。……

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