子供の眠りが危ない 睡眠負債を知ろう(9)仮眠を積極的に

雨晴クリニック副医院長 睡眠専門医 坪田 聡

十分な睡眠が取れていれば、午前中は眠気が少ないはずだ。もし午前中の授業で眠気が強い場合は、睡眠時間が足りない寝不足の状態だと考えた方がよい。休日の睡眠時間が平日の睡眠時間より2時間を超えて長い人も、睡眠不足が続いていると考えられる。

睡眠不足を解消するためには、夜の睡眠時間を確保するのが原則だ。それが難しいときには、積極的に仮眠を取ろう。仮眠の基本は、平日に取る「パワーナップ」と、休日に取る「ホリデーナップ」だ。

パワーナップは、昼休みに10~20分の仮眠を取ることだ。体内時計の働きにより、午後の2~4時ごろは眠気が強くなる。パワーナップは、この午後の眠気を減らして頭の働きをよくする。一部の学校は、全校的に取り入れていて、学力アップなどの成果を出している。

午後の仮眠は、夜の睡眠の先取りになる。そのため、遅い時刻に仮眠を取ると、夜の睡眠に悪影響が出る。パワーナップは、遅くても午後3時までには起きなければならない。仮眠は時間が長くなると睡眠が深くなり過ぎて、目覚めた後に眠気が強く残りやすい。仮眠は浅い睡眠のうちに起きられる20分以内が最適である。

仮眠を取るときは、ごろんと横になるより、机に突っ伏したり椅子にもたれ掛かったりしたほうが、眠りが深くならずすっきり目覚められる。昼寝用枕などのグッズを使うのもよいだろう。

カフェインの覚醒効果は、取ってから20~30分たつと発揮される。だから、昼食の後に緑茶やコーヒーなどでカフェインを取って10~20分、昼寝をするとすっきり目覚められる。
週末になっても平日の睡眠不足が解消されないとき、休日に90分の仮眠「ホリデーナップ」を取ろう。90分は、睡眠のリズムでちょうど目覚めやすい時間だ。ただし、遅い時間帯に仮眠を取ると、夜の睡眠に悪影響が出るので、午後3~4時までには起きなければならない。

ホリデーナップでは、短時間の仮眠と違って、ソファやベッドなどで横になって眠るのがよいだろう。もちろん、眠り過ぎないようにするため、必ず目覚ましアラームをセットしておこう。

まとめて90分も時間が取れないときには、20分ほどの仮眠を1日に4~5回繰り返して取っても構わない。仮眠の合計が90分前後になれば、まとめて仮眠したときに近い効果が得られる。

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