小学校教員が身につけたい 授業に自信を持つための英語発音講座(2)強弱の対比を意識する

早稲田大学教育・総合科学学術院教授 折井麻美子

■英語の強勢リズムとは

英語では、強勢を受けた音節が大体定間隔で起こる。例えば、(1)では、□で囲んだ単語(音節)が強音節となり、長く強くはっきりと発音される。


一方、下線の単語(音節)は弱音節となり、短く弱く目立たなく発音される。弱音節が挟まった部分は圧縮して言う必要がある。

■強音節か弱音節かは品詞で決まる

強音節だということはどうしたら分かるのだろうか。基本的に、2音節以上の単語には強勢(アクセント)があり、その音節が文中で強音節となる(例 birthdayでは、第1音節が強音節)。

1音節語では、品詞でどちらになるかが大体決まる。

名詞、本動詞、形容詞、副詞など、語彙(ごい)的な意味を持つ語は、内容語として強音節となり、長く強くはっきりと発音する。

冠詞、前置詞、接続詞、be動詞、助動詞、人称代名詞など文法機能を担う語は機能語と呼ばれ、弱音節となり、弱く短く早めに、圧縮して発音するようにする。

■弱音節では弱形の使用を意識する

機能語は、文中で発音される場合、特に強調して強勢を置かない限り「弱形」と呼ばれる発音になり、単独に発音する「強形」の時よりも曖昧な弱い発音になる。

日本語には弱形がないため、全部くっきりと発音してしまうことが非常に多く、リズム感に欠けた不自然な発音に聞こえてしまう。リスニング面でも、弱形が連続する部分では聞き取りが難しいと感じることが多いので、慣れる必要がある。

弱形では、口をあまり開けず力を抜いて出す音である「中性母音」([ə])を頻繁に使う。例えば、冠詞では強形は、éɪ やðɪであるが、文中では[ə]や子音の響き[ð]だけになることが多い。

(2)では、下線のyouとatが弱形になり、それぞれ強形の[æt] [ju:]の代わりに弱形の[jə][ət]で発音される。

 

■めりはりをつけるように意識付けが必要

初級者の場合、強形のまま発音したり、単語の最後に母音を挿入したりすることもあり、注意が必要である。(3)の例でも、「アンド」のように母音を入れて発音しがちなので、指導の際には注意が必要である。

 

めりはりをつけた英語らしい発音には、強音節の内容語(例文(2)ではmeetとwork)をはっきりと発音し、間に挟まれた機能語2つは弱形を使って目立たなく発音する必要がある。このように、英語では対比をしっかりと意識して発音するようにしたい。

◆連載内容対応動画はこちら

「英語の発音1(リズムと弱形)」