小学校教員が身につけたい 授業に自信を持つための英語発音講座(3)隣り合った二つの音が影響

早稲田大学教育・総合科学学術院教授 折井麻美子

■英語の強勢リズムと音変化

英語は強勢リズムを持つといわれ、強勢を受けた音節が大体定間隔で起こる。このリズムを保つために、英語話者はさまざまな工夫をする。その工夫の一つが「音変化」と呼ばれる現象である。

単語を単独で発音する場合とは違い、さまざまな省エネルギー活動をするのが音変化現象で、連載では三つの現象を紹介する。

一つ目の「同化」は、隣り合った二つの音が互いに影響を与え合い、一つの音になる現象である。

二つ目の「聞こえなくなる音」は、脱落とも呼ばれ、破裂音で単語が終わる時にその破裂音が、子音が続いた時には一つ目の子音が聞こえなくなる現象である。

三つ目の「連結」は、先行単語の語末の子音が、後続単語の語頭の母音とつながって発音される現象である。

■同化現象とは

今回は、「同化」について、具体的に見ていく。「同化」は調音エネルギーの節約であり、くだけた口調でよく起こる現象である。隣り合った二つの子音がお互いに影響を与え、一つの音になる現象である。
例文(1)では、meetの最後の音[t]と、you の最初の音[j]の音が[tʃ]という音にまとまる。

「同化」に出てくる破擦音([tʃ] [dʒ])は、破裂を作って出す破裂音と、摩擦を起こして出す摩擦音とを合わせた音である。具体的に言うと、破裂音と同様の閉鎖を作り、閉鎖を開放する際に摩擦音が発生する子音のことである。日本語にも似た音があるので、発音上はそう難しくない。

■[t]+[j]の同化

先行単語が[t]で終わり、次の単語が[j]で始まる文(2)と(3)は、二つの単語を独立して発音せず、まとめて[tʃ]で発音する。この場合、2単語をつなげて発音することになる。

文字通りに発音されないため、リスニングが困難になることがあるので、その点で「同化」に慣れておくとよい。

■[d]+[j]の同化

(4)と(5)のように、先行単語が [d]で終わり、次の単語が[j]で始まる場合には [dʒ]で発音する。

■[s]+[j]の同化

「同化」は、くだけた口調で多く出る音変化であり、必ずしなければならないものではない。特に、(6)と(7)のように[s]と[j]の組み合わせの場合には、[ʃ]の音に同化しない話者も多いようである。

◆連載内容対応動画はこちら↓

「英語の発音2(音変化:同化)」

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