小学校教員が身につけたい 授業に自信を持つための英語発音講座(9)間違いやすい音を区別する

早稲田大学教育・総合科学学術院教授 折井麻美子

■英語の子音: [b] vs. [v]、[s] vs. [ʃ] vs. [θ]

英語の子音は、日本語にない音がいくつもあり、難しいと感じる方が多いようである。特に注意が必要な音を、間違いやすい音と組み合わせて、対比しながら見ることにする。

■[b]vs. [v]

[b]は、上下の唇を閉じ、空気をしっかりと溜めてから破裂させる音である。母音を入れて「ブ」にならないように注意する。

[v]は、上の歯を下唇のやや内側に当てて、その状態で歯と唇の隙間から呼気と声を出しながら音を出す。唇の内側が少しくすぐったい感じがあれば、正しく出ていると分かる。日本人には不慣れな口の形のため、すぐに戻してしまう傾向がある。英単語を発音する際は、一瞬で離してしまわないように、練習中は長めに出すようにするとよい。

〈対比練習〉

二つの子音が入った単語例を(1)~(3)で練習する。

次の(4)の文には2子音が入っているので、各音の違いに注意して言ってみよう。

■[s] vs. [ʃ] vs. [θ]

[s]の音は、舌先を上の歯の歯茎の部分に当てて、鋭い摩擦音を出す。日本語の「サ・ス・セ・ソ」と似ているとする説明も市販のテキストなどで見られる。しかし、日本語の音は、舌の中央辺りを口内の上の固い部分(硬口蓋)に広い範囲に寄せて作る音だ。明確に違う音なので、混同しないことが重要だ。舌先だけを正確に歯茎に寄せる練習としては、[t]の音を出す練習をするとよい。

[ʃ]の音は、日本語の「シ」とは異なる音である。舌の中央辺りを、歯茎と硬口蓋(上あごのドーム状のところ)の間ぐらいに寄せて摩擦音を出す。特に唇を突き出すようにして音を出すことが重要である。日本語の「シ」では、舌を寄せる位置は、英語よりやや後ろの硬口蓋部分全体だ。唇をやや左右に開くようにするので、日本語の唇の形をそのまま使わないよう、注意が必要だ。非常に摩擦の度合いが高い音なので、人さし指を口の前に立てて、「静かにして。シー」と強く言うイメージで練習するとよい。

[θ]の音は、舌先を歯と歯の間から差し出すようにして隙間から息を出す音である。摩擦は非常に弱く、耳に聞こえる音がほとんどないので、無理に音を出す必要はない。舌全体を平らに保ち、舌の上には空気の通り道があるようにするのが大切である。

〈対比練習》

[s] vs.[ʃ]  の子音が入った単語例を(5)~(7)で練習する。

[s] vs.[θ] の子音が入った単語例を(8)~(10)で練習する。

次の(11)の文には三つの子音が入っているので、各音の違いに注意して言ってみよう。

◆連載内容対応動画はこちら:

「英語の発音7(子音:[b, v][s, ʃ, θ])」

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