学び続ける職員室―私たちは何のために職員室に集まるのか(1)職員室も教室も成長する

アソビジ代表 中川 綾

職員室で起きることは教室でも起きるし、教室で起きることは職員室でも起きる。教室の担任教諭は、職員室の校長先生であり、教室におけるクラスメートは、職員室の同僚である。もちろん「大人と子供とでは違う」と言う人もいるだろうが、集団として考えたときは同じようなことが多々起きる。

教員として教室に立ち子供たちと関わるときと、職員室であなたがどのように過ごしているかをリンクさせながら考えてほしい。なぜなら、自分たちができないことを子供たちに求めるのはなかなかしんどいことだからだ。だが、全ての教職員が、子供たちにとって、教室や学校が「居心地の良い場」であってほしいと願っている。

そうであれば、まず教職員の居場所である職員室も「居心地良く」する必要がある。この連載では、あなた自身が所属する職員室や学校を、誰にとっても居心地の良い場にするため、あなた自身ができることを考えていきたい。その上で、「居心地の良さ」とは何かも考えていく。

組織の成長には段階がある。これはタックマンモデルと呼ばれ、多くの解説がインターネット上にあるので調べてほしい。共に働く人たちとぜひ共有してほしい考え方だ。

組織は、形成期、混乱期、規範期、達成期の順番で成長する。形成期では、メンバー同士が互いのことをよく知らず、何をどうするのか分からずに誰かの指示や与えられた目標に向かって進んでいく。混乱期では、だんだんと一人一人が自立して意見も対立する。この時期を経て、規範期には、メンバー同士が目的や目標を決めて行動するようになり、達成期に、それぞれの強みを生かし成果を出していく。こんな流れに応じた経験は誰にでも一つくらいあるのではないか。

ここで肝になるのは、それぞれが自立して意見が対立する混乱期だ。誰にとっても対立は怖いし、苦しい。そのため対立から逃げたくなる。だが、この混乱期を乗り越えなければ、規範期や達成期に進むことができない。

対立はむしろ、私たちの「居心地の良さ」や「安心感」を生むためのかけがえのない要素だ。遠回りに感じることがあるかもしれない。耐えられない対立があるかもしれない。だが、それを乗り越えた先に、新たな関係性が生まれてくるのだ。