学び続ける職員室―私たちは何のために職員室に集まるのか(8)リフレクションのススメ

アソビジ代表 中川 綾

学び続ける教員であるためには、本を読んだり、学校外の研修会に参加したり、実践発表を自らしてみたりと、いろいろできることがある。だが、教員にとって一番の学びの場は、目の前に子供たちがいる教室だ。

私たちは毎日起きる教室での出来事を、どれだけ自身の学びとして心と体に染み込ませることができているだろうか。忙しく流れるように時間が過ぎ、日々をこなすだけになっていると感じる方に、特にお勧めしたいのが「リフレクション」だ。

「リフレクション」は、省察とも言う。簡単に言えば、自分自身を省みて考えることだ。自分の言動を省みて、なぜそうしたのか、あのとき自分は何を考え感じていたのか、その言動に対して子供たちはどのような様子だったのか、じっくり考えてみる。次第に、冷静ではなかった自分、思いつきだった自分、反射的に動いてしまった自分、準備不足だった自分、迷っている自分、上手な問い掛けができた自分、きちんと子供たちの考えを聞くことができた自分、子供たちに考えてほしいことが明確になっている自分―が見えてくる。

それらを見えやすくするには「言語化」するといい。なんとなくもやもやした気持ちを言葉にしてみると「ああ、私はこう思っていたんだ」と整理されやすい。整理されると、次に何をしたらよいのかが見えてくる。そのための言語化だ。

方法としては「日記のように書き出してみる」「同僚とおしゃべりしてみる」などがある。できる限り毎日続けられるように、得意な方法を選んでほしい。ほんの数分でも続けていると日課になり、積み重ねられていく。

自分自身を省みる時間が毎日取れると、教室の中にいるときに「もう一人の自分」が現れる。もう一人の自分は「なぜそんなにいらいらしているのか?」「どうしてそんな強い言い方をしたのか?」と問い掛けてくる。問いへの答えを考えるうちに、自分がどうすべきか、どうしたいのかをその場で決断できるようになる。これは、リフレクションを続けている先生方から実際によく聞く話なので、だまされたと思って一度試してみてほしい。

毎日振り返りを文章にしている先生が私にこう言った。「歯磨きをしないと気持ち悪いのと同じように、毎日振り返りをしないと落ち着かない」。これこそ、学び続ける教員だと言えるのではないか。

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