校則にしばられる生徒たち―浮かび上がる学校の歪み(6)校則といじめの関係

ストップいじめ!ナビ副代表 須永 祐慈

理不尽な校則や指導について、これまで事例を交え紹介してきたが、今回は少し視野を広げて「校則といじめ」を考えたい。

まずは、その相関を示す図を見てほしい。これは「ブラック校則をなくそう!プロジェクト」の調査の、いじめと校則体験に関する結果だ。

調査では、いじめや学校生活の項目を設けて、校則に関する設問(あなたの通っていた中学校では、以下のようなルールはありましたか?)といじめに関する設問(あなたが中学校時代に他の生徒からされたことはありますか/したことはありますか)結果をクロス分析している。

ブラック校則がない学校ではいじめを経験する人が少ない

全体として、校則の項目に「当てはまるものがある」場合は、「当てはまるものがない」場合に比べて、「いじめ被害」と「いじめ加害」に当てはまる割合が高くなっていた。

つまり「校則の厳しさ」と「いじめ体験(加害・被害)」には強い関係があり、理不尽な校則がない方がいじめは起きにくいという結果だ。ただ「理不尽な校則があるからいじめが起こる」とは限らない点には注意したい。いじめを生む要因は他にもあるからだ。

そもそも、学校のいじめ問題は1980年代から社会問題となり、さまざまな報道や議論が繰り返されてきた。いじめ防止対策推進法が施行された今もなお、いじめが急速に減少しているとは言えない。

一方で、これまでの研究や議論の積み重ねにより、いじめは個人的な素質だけに原因があると判断するのではなく、いじめを生む教室・環境に焦点を当てる必要性が指摘されてきた。

いじめにはさまざまなストレッサー(ストレスを生む要因)が関係しており、ストレスを生み出す状況や環境がいじめを生み加速させ、深刻化していくことが分かっている。

例えば「体罰が多い」「連帯責任で罰を与える」「指導が厳しい」のいずれかに当てはまるクラスだと「いじめが増加」し、「いじめが起こる頻度」が高いほど深刻化する。

逆に「先生がよく話を聞いてくれる」教室ほどいじめが少ないという研究結果もある。いじめ予防には、学校内のストレス要因―ストレッサーを減らし、ストレスを緩和するために子供たちへの関わりをどう増やすかが鍵になる。

理不尽な校則といじめの間にはストレッサーが存在する。理不尽な校則による縛りがストレスになっていないかチェックする必要に加えて、指導の厳しさも見直しておきたい。それがいじめを減らす可能性の一つでもあるからだ。