『自律型学習者』を育てる学校改革(3)教科の基礎となる学び

新渡戸文化小中高校教諭 山本 崇雄

新渡戸文化学園での教育改革は、Core Learning(教科の基礎となる学び)、Cross-Curriculum(教科の枠を超えた学び)、Challenge Based Learning(社会課題の解決に向けて行動する学び)の三つのCが軸になっています。今回取り上げるのは、学びの基礎となるCore Learningです。

子供たちが自律して学んでいくためには、まず、その教科を学ぶ目的を明確にする必要があります。私が最初にする「1年間の学びをデザインしよう」という授業では、写真のようなワークシートを配り、「英語を使って何をしたいか」、学びの目的を考えます。

このワークシートに、「やりたいこと」を書いた付箋を貼り、増やしながら更新していきます。「アルファベットを覚えなさい」というような、知識の一方的な詰め込みはしません。

学びの目的を考えるワークシート

中には、英語を学ぶ目的がなかなか見つからない生徒もいます。それでも決して焦らず、海外の動画を見たり、ビデオ会議で海外の子供たちの教室とつないだり、さまざまな経験をさせていきます。

そのうち、やりたいことが少しずつ見つかり、「友達と一緒にやりたい」気持ちも生まれてきます。学ぶ目的ができて他者を意識し始めた子供たちは、力強く主体的に学び始めるのです。

次に学び方を手に入れる必要があります。英語の授業に当てはめると「分からない単語があったらどうするか」「分からない文法があったらどうするか」といった情報検索能力や、英語が「聞ける」「読める」「話せる」「書ける」技能のトレーニング法です。ICTの力で、これらの多くはほとんど個別化した学習が可能です。

新渡戸文化学園では楽天スーパーイングリッシュと協働して、基本的な語彙(ごい)のトレーニングから、英語学習のアプリ開発まで子供たちと進めていく予定です。

Core Learningで学ぶ基礎的な知識や技能は、一人一人習得の時間が違います。Core LearningをICTで行い、学習を個別化することで、個々のレベルで学べるようにしています。

Core Learningで学びの基礎を身に付けて、Cross-Curriculum、Challenge Based Learningの自律的な学びにつなげていきたいと考えています。