IN-Child―包括的教育を必要とする子ども(2)発達障害とは違う概念


琉球大学教育学部教授 韓 昌完


 「発達障害バブル」と言われるほど、発達障害が頻繁にクローズアップされる昨今の風潮には、このままでよいのかという懸念がある。また長きにわたり、学問領域ごとにさまざまな主張がみられる人間の発達に対して、標準的な基準を設けることに強い疑問を抱かざるを得ない。

 社会全体を通して、多様性への寛大さが薄れてきてはいないだろうか。昔はクラスに必ず一人はいた「元気でやんちゃな子」が、今では「発達障害」や「グレーゾーン」、「気になる子」と呼ばれている。集団から少しでも外れた子供はそうしたレッテルを貼られがちだが、日々変わりゆく子供の多様な顔が、レッテルの下に隠されてしまっているのではないかと危惧している。

 子供たちは小さな体の中に膨大なエネルギーを秘めている。……

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