【IN-Child】社会は多様性を力に変えられるか


琉球大学教育学部教授 韓 昌完



2000万年。これは、生物として遺伝的に安定する(つまり「完璧」になる)ために必要な進化の年数と言われている。われわれ人間「ホモ・サピエンス」は、その進化に20万年しかかけていない。今回は、生物の進化や「ニューロダイバーシティ」という観点から子どもの教育を考えたい。

ニューロダイバーシティ、と聞くと、なんだかとても難しい言葉のように感じるかもしれない。この言葉は、1990年代に生まれた新しい概念だ。「ニューロ」とはニューロン、すなわち神経を表し、「ダイバーシティ」は多様性を表している。つまり、人間は微妙に異なる脳神経システムによって多様性を構築していると考えられているのだ。

今、学校現場で「落ち着かない子」「こだわりの強い子」と呼ばれる子どものこういった特徴は、進化の中では欠かせないものだっただろう。……

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