
琉球大学教育学部教授 韓 昌完
障害児の排除から分離教育、そしてインクルーシブ教育へと日本の教育はその変遷をたどっている。これまでの研究や事例に基づけば、インクルーシブ教育とは「障害の有無によらず、共に学び合う場を設定し、その中で健常児も障害児も平等かつ包括的に教育を行うこと」と言えよう。
「共に学び合う場」において、その場にいてはいけない子など存在せず、全ての子にその場にいる権利がある。大人は子どもの人権を守り、周りの子どもたちとの関係性の中で遂げる成長を見守る存在でもある。
先進的な取り組みを行っている国として、フランス、フィンランド、イタリア、英国などが挙げられる。……
この記事は購読会員限定です。購読を申し込むと、続きをお読みいただけます。