【見落としがちな道徳の本質】「道徳科の教科書」の活用


東京都教職員研修センター教授 朝倉 喩美子



某中学校の教師が言った。「学習指導要領が変わって教科の授業準備は大変ですよ。道徳は大丈夫、心配ない。指導の仕方がよく分からなくて敬遠していましたけど、教科化されて、教科書があるじゃないですか。その通りやればいいんですから」。

どの教科にも教科書はある。同時に、教科書や指導書を中心にした教材研究の重要性は論をまたない。つまり教科書に書かれていることをそのままなぞって終わるのでなく、教科書を材料に教えるべきことを教えてこそ専門的指導といえる。道徳科とて同じであるはずだ。

にもかかわらず、この教師の道徳科の教科書に対する「信頼」の大きさはどうだろう。……

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