【新たな英語学習のアプローチ(6)】CLIL型授業の設計

上智大学言語教育研究センター非常勤講師 山ノ内 麻美

いざCLIL型の授業を実践しようと思い立ったら、何から始めればよいだろうか。今回は、授業を設計するための流れとフレームワークを紹介する。

英語の授業の中で部分的にCLILの要素を取り入れる「Soft CLIL」の手法で、社会的テーマ(今回は「固定概念」)を扱う授業づくりを想定してみよう。

4Cフレームワーク

Step 1:テーマの定義付け

テーマである「固定概念」の日本語・英語両方の意味を調べ、授業でどのように定義付けするか検討する。

Step 2:テーマの深掘り

宗教や人種、ジェンダーなどを語るとき、背景にはさまざまな固定観念が存在する。これを踏まえ、教師がテーマをどこまで広げ、掘り下げるかを検討する。

Step 3:ゴールの言語化

学習を通し最終的に児童生徒たちにどのような姿になってほしいのか、ゴールを言語化する。

例えば「固定観念は差別につながるため、なくすように動こう」と持っていくのか、「固定観念は私たちの中に無意識に根付いているので、自覚的になろう」と持っていくのかでは、授業の流れが大きく異なる。

教科書には著者のメッセージが込められているテーマも多いが、必ずしもそこを終着点にする必要はない。大きな絵(イメージ)を描くところから授業を構想することが大切だ。

Step 4:CLILの要素を組み込む

ここまできたら、CLILの要素である4C(Content, Communication, Cognition, Culture / Community)について考える。これらの要素をバランスよく、計画的に取り入れることでCLIL型授業の土台が出来上がる。図の4Cフレームワークを活用すると便利だ。

参考文献:『CLIL内容言語統合型学習 上智大学外国語教育の新たなる挑戦 第3巻 授業と教材』(池田真、渡部良典、和泉伸一著、上智大学出版)

 

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