【IN-Child(8)】理解と納得を促す教育

琉球大学教育学部教授 韓 昌完


「理解できるけど、納得はできない」という言葉をよく耳にする。何かしらもやもやを感じているのだろうが、意味を問われるとうまく表現できないことも多い。あえて説明するなら、「経験上、そういう言動や物事について知ってはいる。だけど、どうしても個人的に受け入れ難い」というところではないだろうか。またここから「理解」と「納得」が違うものであることが分かる。自分の中に落とし込むには「納得」の段階まで必要、というポイントが見えてくるように思う。

では理解とは何か、納得とは何か。理解とは、新しい情報に直面した際、その人の中に蓄積されている情報(知識)とつながることにより生じる人間の意識活動であり、その程度は行動の変容からみることができる。納得とは、理解された情報が他者と相互に影響し合う中で構築される信頼関係と融合した場合に生じる、より主観的な意識活動であり、流動的で、行動の変容を促すものである。つまり、納得すればおのずと行動にも表れてくる。

例えば、誰かに「勉強しなさい」といった人は、自分が真剣に勉強(や仕事)をしている姿を見せていただろうか。……

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