【探究的な問題解決能力(4)】 パソコンで作成できる表とグラフ

国立教育政策研究所統括研究官 坂谷内 勝

パソコンの表計算ソフトを使うと、表とグラフを簡単に作成できます。パソコンで作成するとデータの修正や変更もしやすく、データ修正後の合計や平均の数値を正確かつ瞬時に求めることができます。同様にグラフも、一部のデータを修正したり、データの全てを変更したりしても、正確、瞬時に描くことができます。

有名な表計算ソフトであるマイクロソフト社のエクセル(Microsoft Excel)には、「おすすめグラフ」という機能があります。データの書式に応じて、おすすめするグラフが異なります。

図1 単純な円グラフ(左)と塗りつぶしパターンと引き出し線がある円グラフ(右)

例えば、東京の1~12月の平均気温(℃)のような時系列のデータであれば折れ線グラフを、各地の気温(℃)と湿度(%)のデータであれば複合(2つの異なるグラフを組み合わせた)グラフを勧めてくれます。

しかし、観察や調査で収集したデータをパソコンに入力し、エクセルの「おすすめグラフ」に頼ってグラフを描くのは推奨しません。データの種類と分析の目的に応じて適切なグラフ(絵グラフ、棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフ、帯グラフ、レーダーグラフ、散布図など)を選択しましょう。

棒グラフや円グラフのように各要素を色分けできるとき、色の付け方に気を配りましょう。色の識別が困難な色弱者は、日本では男性20人に1人ぐらいの割合で存在します。

図2 立体円グラフ

図1左のような円グラフは、どの部分がどの要素(年齢区分)に対応しているのかが読み取りづらいですが、図1右のような円グラフ(塗りつぶしパターンや引き出し線を使用したグラフ)にすると分かりやすくなります。この気配りは、モノクロプリンターやモノクロコピー機で印刷・コピーする際の配慮でもあります。

立体グラフを描くときには、遠近感による誤った見え方に注意しましょう。特に立体円グラフ(図2)は手前の要素が極端に大きく見えるので、手前の要素を強調したいときには効果的ですが、正しいデータをグラフから読み取るのは困難です。

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