【学習科学と先端技術の可能性(9)】深い学びの実現につながる仕掛け

聖心女子大学教授 益川 弘如
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学習科学と先端技術の可能性

 現在日本では、小・中・高で1人1台の学習者用端末が使えるICT環境の整備を目指し、さまざまな施策が講じられている。しかし、EdTechを導入するだけで教育改革が実現できる訳ではない。学習者の資質・能力を育むというビジョンの下で、最新の学習理論に基づいた活用を進める必要がある。

 EdTechによってデジタル教科書をはじめ、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)を用いた教材開発が進められている。そこでは課外活動の時間的・場所的限界を補ったり、体験不可能な過去の時代や危険な場所を疑似体験したり、ミクロやマクロの世界などを可視化しシミュレーションすることもできる。また、教科の枠組みを超えたSTEAM教材も多く登場している。

 しかし、こうした教材を使う際にも「学習者がいかに学ぶか」の視点は欠かせない。……

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