【働き方改革のキーパーソン(10)】部活動に関わる事務職員

埼玉県川口市立小谷場中学校事務主査 栁澤 靖明
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さすがに事務職員は部活動で活躍できないでしょう !?――と思われる読者は多いだろう。しかし、会計業務なら(いや、実際に顧問として関わっている事務職員も少なくないが)分業と協業が可能である。

教育課程との関係が近からず遠からずの微妙な状態にある部活動。教職員はもちろん、事務職員ならなおさら、どこまで関わるべきかという議論はある。しかし、現に学校を基盤に活動している実態があり、改善に資する取り組みが不要とは言えない。

会計業務を担うと、支払いに付随してさまざまな情報が入ってくる。運動部で言えば、日々の練習や試合・大会にかかる費用、または各種競技協会や連盟への負担金などがある。

昨今の部活動改革を踏まえ、わたしが部活動費の管理に関わる中で考えていることを述べておこう。負担金を中学校体育連盟に限定し、参加する大会も同様の範囲に絞ってはどうだろうか。そして、勝ち上がりは都道府県大会までに抑えれば、人的負担も財的負担も軽減される。エントリーできる大会は減るだろうが、各種競技協会や連盟への支払いはなくなる。あくまでも中学校の部活動という基準で捉え直すべきだろう。

このように、事務職員が得意とする財的な検討から、人的な負担軽減の検討につながっていくことは多い。

続いて学校現場の話をしよう。部活動に関する費用は複雑である場合が多い。例えば、生徒会から〇〇円、PTAから〇〇円、後援会から〇〇円、教育委員会から●●円というように一元化されていない(〇:保護者が負担する費用〈私費〉、●:自治体が負担する費用〈公費〉)。

さらに、保護者や顧問の人的な労働負担もある。このあたりの整理は、紙幅の関係で拙著『隠れ教育費』(太郎次郎社エディタス)に譲りたい。

それでは、事務職員がコミットし、会計業務を改善させる一例を提案しよう。本校では、前述した会計を事務職員が集中管理し、サブ担当として各顧問を充てている。

他校では、各会計担当が各顧問とやり取りしているパターンが多い。軟式テニス部の活動費として生徒会から――、PTAから――というように分別され、担当者も違うという、煩雑な状態になっている。これでは、各顧問は混乱するだろう。

各種費用を事務職員が集中管理し、さらに窓口も一元化することによって、顧問の負担は大きく削減できる。さらに、請求の方法や執行のルールを会計担当者ごとに運用するのではなく統一することができ、情報の交通整理にもつながる。まさに一石二鳥である。

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