【片付けから始める学校の働き方改革(9)】業務を減らして働きやすく

学校整理収納アドバイザー 丸山 瞬
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これまで、学校全体を整理整頓したり職員室をレイアウト変更したりすると、先生たちの働き方が大きく変わることを伝えてきた。さらに残業時間を減らすために、学校単位で行える業務や行事の見直しを積極的に進めていこう。

業務の精選作業は、洋服の断捨離に似ている。最初に基準を決めておかないと、「いつか着るかもしれないから」と理由をつけて残してしまう。業務もこれと同じで、タイムリミットを全員で共有していないと、「子供たちが楽しみにしているから」という理由で減らすことができない。

公務員である教員が業務に従事できる時間は一体どのくらいあるのだろうか。

私が働いていた学校の勤務時間は1日7時間45分である。6時間目の終わりは15時20分で、勤務終了時刻が16時45分。その間に45分間の休憩があるため、授業後に業務として作業ができる時間は、実は40分しかないのだ。

40分でできる仕事量といえば、保護者に1本電話をかけて、児童生徒の日々の記録を書いて、テストの丸付けをするくらいだろう。授業後にやる仕事をこのくらい絞らなければ、労働基準法に定められた休憩時間を取得することもできないのである。

以上を踏まえ、私なりに業務や行事を見直してみる。

例えば、ペーパーレス化。会議はパソコンで資料を閲覧しながら進める。紙の資料の方が扱いやすい先生も多いのは重々承知しているが、多くの紙を扱う時間や管理する手間を減らすためにも切り替えたい。

業務の精選作業は、基準を決めて行うことが大切

児童生徒の成績や日々の記録は校務支援ソフトで一括管理する。給食費徴収簿や会計簿、保護者対応記録など、あらゆるデータを一元化する。業務に関わる書類もPDF化し、使いたい人が使いたいときにプリントアウトできるようにする。

行事は計画や準備に時間がかかるので厳選する。例えば学芸会は、直前になると授業を振り替えて指導しなければならない。小道具や大道具を作りながら翌日の授業準備をすると、膨大な時間がかかる。作品展にすれば、図工の時間だけで準備することができる。無理なくできる取り組みに切り替えていこう。

業務の精選の目的は残業時間の削減である。タイムリミットを頭の片隅に置いて、目的がぶれないようにしながら決断しなければならない。改善する際はぜひ、若手のフレッシュな意見も聞いてみてほしい。これからの教育を担っていくのは、他でもない若手教員なのだから。

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