【コロナ時代の若手教師自己研鑽術(3)】授業記録を書き、日々の授業を振り返る

川崎市公立小学校教諭 土居 正博
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前回主な話題とした「発問・指示・説明」の3つの指導言。これらを磨いていく具体的な方法は、授業記録を書き、日々の授業を振り返ることです。今回は、授業記録についてご紹介します。

まず、授業記録とは何かということについてです。授業記録とは、行った授業を振り返り、再現していく記録のことです。主な内容は、「教師の指導言(発問・指示・説明)」「子供たちの反応(様子、挙手した人数、出された意見、書いていた内容など)」「授業を振り返っての反省、感想」などです。

具体的なものを示した方がご理解いただけると思いますので、数年前に私が書いたものを次に抜粋します(児童名はAさんBさんとします)。

「発問1・登場人物の心情は何から読み取れますか。25人挙手。やや意味が伝わっていないようだった。Aさんを指名。『行動です』と発言。他にも手が挙がる。Bさんを指名。『会話文です』と発言。説明1・普通は行動と会話文ですね。今日はそれ以外にもあることを教えます。その後、『ぼくは、今日プールのテストで合格した』と板書。発問2・この文からぼくの気持ちが分かりますか? 指示1・分かるという人は手を挙げてください。分かるという人は30人、分からない人は8人だった。(以下略)」

このように、授業の流れに沿って教師の指導言や子供の発言などを詳細に記していくわけです。継続的に書くことによって、授業を振り返り、改善点を見いだし、授業の質を高めていくことができます。

次に、授業記録の書き方についてです。まず、基本的にはある程度、計画を練った授業を振り返らなくては意味がありません。指導書通りに授業を行った場合は、あまり振り返る意味がありません。自分なりに発問や説明を考えて行った授業の場合、それを振り返ることで自分の力量が高まります。

そして、実際に書く際は、録画した映像などを見ず、記憶を頼りに書くようにします。初めは、これが悲しくなるほどできません。子供の発言はおろか、自分の指導言すら思い出せないのです。

しかし、続けていくことで書けるようになっていきます。そして、これを書けるようになっていくこと自体が重要なのです。意識的に指導言を使うことができるようになってきている証拠だからです。

授業記録を書き続けるのは大変ではありますが、私の尊敬する先生方はみんな若い頃に授業記録を書かれていました。若いうちに挑戦してみるといいかもしれません。

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