【コロナ時代の若手教師自己研鑽術(5)】短時間学習の引き出しを増やす

川崎市公立小学校教諭 土居 正博
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コロナ対策のため、基本的にはペアやグループでの活動ができず、一斉授業を行わざるを得ない状況だと思います。しかし、小学生にとって、特に低学年の子供たちにとって、45分間の一斉授業というのは集中を保つのが難しいものです。

そこで、授業を幾つかのパーツに区切ることをお勧めします。

例えば、「5分+10分+25分+5分」などと区切るのです。他にもさまざまな区切り方が考えられますが、いろいろと試しながら子供に合ったパターンを選んでいけばよいと思います。いずれにせよ、パーツごとに学習内容や学習活動が変わり、子供がリフレッシュして新たな気持ちで臨めるようにすることが大切です。

その際に重要になってくるのが、教師が各パーツで実施する「短時間学習」の引き出しをどれだけ持っているかです。

例えば、最初の5分間で行える学習活動、どのようなものをご存じでしょうか。単に漢字ドリルをやらせるだけ、音読をさせるだけでは、子供はやる気を出しません。逆に子供が夢中になって取り組める学習活動を最初の5分間で行えば、その後の学習にもスムーズに入っていけます。若手教師こそ「短時間学習」の引き出しを増やしていきましょう。

この「短時間学習」は、毎時間繰り返し行うので、自分の成長が分かりやすい活動にすることが重要です。毎回同じことを繰り返す中で、タイムが上がったり、書ける量が増えたりすると、子供はさらにやる気になるからです。

例えば、「漢字ドリル音読」という活動があります。活動内容はいたって簡単で、漢字ドリルに載っている新出漢字の読みを1冊丸ごと、素早く音読するだけです。私は国語の授業の最初の5分間にこれを取り入れています。

非常にシンプルな活動ですが、それゆえに誰でも取り組め、繰り返すことで1冊丸ごと音読するタイムがどんどん早くなっていき、どの学年の子供も熱中して取り組みます。

この活動の狙いは、漢字の読みの定着にあります。繰り返すと、ほとんどの子が新出漢字を習う前から読める状態になっていきます。このような「短時間学習」の引き出しをどんどん増やし、授業を区切りながら子供たちが集中して学習に取り組めるようにしていきましょう。

なお、「漢字ドリル音読」や国語科の短時間学習についてさらに詳しく知りたい方は、拙著『「繰り返し」で子どもを育てる国語科基礎力トレーニング』(東洋館出版社)をご覧ください。

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