【スクールソーシャルワーク(10)】海外から学ぶ

大阪府立大学教授 山野 則子
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子どものSOSを見逃さない スクールソーシャルワーク


「気になる子どもがいても、SSWerに相談すると指導力不足に思われる」「こんな簡単なことに対応してくれるの? 教師に話が戻るのでは?」というのが教師の正直な思いだ。そして抱え込む。この状況を改善しない限り、子どもを救えない。「教師が気軽に懸念を共有し、早期につなぐことが当たり前になる」ためには、法的規定や文化をつくるしかない。

世界的ランキング指標で子どもの学力上位を維持し続けるフィンランドでは、法的に「教師には懸念を共有する権利がある」とうたわれている。前回述べたように、子どもの生活環境を整えることと学力は関連する。教師が子どものちょっとした異変などに早期に気付き、気軽に誰かに伝えることが教育的にいかに重要かを物語っている。

アメリカでは、州にもよるが、SSWerはほぼ全ての学校にいる。……

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