【学びの手段は、多い方が面白い(2)】「みどりのオンライン動画」で授業を配信

茨城県つくば市立みどりの学園義務教育学校校長 毛利 靖
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3月の休校の時点では、4月からは暖かくなるので、インフルエンザのようにコロナも終息すると安易に考えていたが、改善するどころか深刻さが日に日に増していった。そのため、4月の新学期からの再開も難しいのではないかと、次第に考えるようになった。

その後、市教委からは、2~9年生の登校は4月6日、1年生は4月7日のそれぞれ午前中だけとし、入学式は行わず、できるだけ短時間の登校にするようとの連絡があった。そこで、6日に何を行うのが大切か、みんなで考えた。

その結果、始業式や学級紹介、担任発表はカットし、昇降口が密にならないよう間隔をあけてクラス発表を掲示し、登校時に分かるようにした。また、子供たちは手指の消毒後、直接その学級に入るようにし、新しい担任が教室で迎えるようにした。

全校生徒が1300人もいるため、もちろん全校集会はできない。各担任は教室で、大切なことだけ伝えるようにした。具体的に、何より大切なのは感染せずに健康でいること、そのために「3密」にならないような生活をすること、今後はホームページと保護者向けのメールを使って連絡することなどを伝えた。また、教科書と学習計画を配付して、その使い方を説明した。

当初は、4月22日をめどに再開予定だったため、それまで家庭で学園生が自力でできる学習を課題として出す。例えば、小学2年生の場合は教科書を最初からやるのではなく、九九を覚えるのなら家でもできるので、九九練習表を配付するなど、学習内容を精査して課題とした。

4月6日は慌ただしい中、何とか無事に終えることができた。しかし、心配なのは紙ベースで課題を渡しただけで、本当に子供たちが自力で学習できるだろうかという点であった。テレビでは連日、芸能人やスポーツ選手によるオンラインの体操や音楽が放送されていた。

教職員による授業動画づくり

そこで考えたのが、学校のホームページに担任が作ったオンライン動画を掲載することであった。動画の内容は、昨年度も普段の授業で活用していた「デジタル教科書」を使って子供たちがオンライン学習を行えるようなものとした。

収録の際の留意点として、①撮り直しているといつまでも完成しないので完璧を求めないこと、②言い間違いや失敗なども教室のリアル感や担任の先生との親近感があってよいと考えること、③素人が作ったものは飽きやすいので5分以内とすること、などであった。

こうして、昨年度まで普通の授業で行ってきたことをやればよいだけという、気楽に始められる環境が整えられた。その結果、休校の次の日から全教職員で「みどりのオンライン動画」による授業を行うことができた。

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