【教室には愛がいっぱい(1)】「普通ではない子」が集う教室

いもいも講師 薄田 京子
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今回、こちらで連載をさせていただくことになりました、いもいもの薄田京子と申します。いもいもとはどういう所で、何をしているのか、皆さまに知っていただけるとうれしいです。短い間ですが、よろしくお願いします。

いもいもは、井本陽久が主宰し、「花まる学習会」を運営している株式会社こうゆうに所属する教室です。教室といっても、勉強を教える塾ではありません。

そう説明すると、「じゃあ何を教えているの?」と聞かれるのですが、「教えている」わけではないのです。そもそも「教室ではないよね?」とスタッフで討論したこともあります。結果、出た答えは「居場所」でした。子供たちがありのままで安心していられる居場所、それがいもいもです。

現在、生徒は140人ほどいますが、「普通ではない子」がたくさんいます。なんだか捉え方によっては印象が良くないので補足しますが、100%褒め言葉です!! と、言っておきながら、心配になったので「普通」という言葉の意味をインターネットで調べてみました。

すると、一番上に「いつ、どこにでもあるような、ありふれたものであること。他と特に異なる性質を持ってはいないさま」と出てきました。よかったです。私の言葉の使い方は間違っていませんでした。

むしろ、「普通の子」がたくさんいた方が怖い。それぞれが異なる個性、感性、価値観などを持っていて、互いが「いいね」と思い合える。いもいもはまさにそのような空間。意識的にそのような場所をつくろうとしているわけではなく、そう思う人間が奇跡的に集まってできた教室なのです。

生徒そしてもちろんスタッフにも、一人として同じ人はおらず、それぞれにそれぞれのエピソードがあります。そうした話も交えて、お話していけたらと思っています。

教室の内容としては、各講師の人となりに合わせたものを行っています。例えば、演劇をやっている講師の教室で、「表現コミュニケーション教室」というものがあります。自分や相手の表現の仕方を楽しむ教室です。

また、ライター、編集者の経験がある講師は「読書・言語表現教室」、私は家庭科の教員免許を持っており、ものづくりが大好きなので「てしごと教室」、といった具合に、どの教室も学校での成績が上がるわけではないのですが、生徒募集をするとたくさんのご応募をいただきます。

この連載を通じて、私自身がいもいもの意味を改めて深く考えるとともに、たくさんの方に私たちの思いを知っていただけたらうれしく思います。

【プロフィール】

薄田京子(うすだ・きょうこ) 1995年生まれ。鎌倉女子大学家政学部卒業。大学時代に家庭科の教員免許を取得し、卒業後は飲食業に就く。井本陽久氏からの誘いを受け、「いもいも」の講師として2019年から勤務。趣味は裁縫で、いもいもの授業で子供たちと一緒に取り組み、自身の作品を子供たちにプレゼントすることもある。

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