【学びの手段は、多い方が面白い(6)】校内番組「みどりんTV」

茨城県つくば市立みどりの学園義務教育学校校長 毛利 靖
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本連載ではこれまで、学校で実施した休校中のオンライン学習を紹介してきた。今回は、休校中の子供たちの家庭での様子を紹介する。

本校では、ゴールデンウイーク中、緊急事態宣言が出ている中では外出することもできず、「子供が家庭で何をしたらよいか迷っている」とのご意見を保護者からいただいた。ちょうどその頃、教育委員会から、子供たちとのコミュニケーション用にクラスごとのメールアドレスが発行された。そこで、これを活用して保護者と連絡を取り、子供たちの休校中の様子をメールで送ってもらうことにした。

学校には全部で約400通ものメールが届いた。添付されていた画像や映像には、子供たちが思い思いに考えた自主学習の様子が写っていた。

家庭で自主学習をする子供の様子(保護者提供)

保護者と一緒に鯉のぼりケーキづくり。Scratchで作った恐竜の世界。お母さんと毎朝散歩しながらのごみ拾い。日本のお城をたくさん作って歴史の勉強。タブレット端末を使ったみどりの学園のマスコットの描写。庭で野菜づくりとその観察。つくば市の研究者にインターネットで質問しながらのカブトムシの研究。ピアノやダンスの練習。

そして、先生が作ったオンライン動画での学習。中には、父親に教わりながら、「つくば教育クラウド『つくばチャレンジングスタディ』」でeラーニングをしている1年生もいた。

学校再開後、ある学園生から「コロナで縄跳びの世界大会が中止になってしまいました。私は大会に向けてこれまでがんばってきたのにとても残念です。皆さんにも縄跳びの素晴らしさを見てほしかったです」というコメントが届いた。

子供たちは自分がこれまでがんばってきた成果を発表する場がなくなっているのだと気付き、子供たちがさまざまなことに挑戦している様子を紹介する校内番組「みどりんTV」を開設し、給食の時間に放映することにした。

給食中のテレビ視聴はちょっとお行儀が悪いと言われるかもしれないが、子供たちは普段見ることのない友達の活躍を驚いたり喜んだりしながら楽しく見ていた。

番組を見ていた後期課程(中学校)の教師から、「9年生(中3)は、部活動の集大成である総合体育大会が中止になってしまった。そのため、この『みどりんTV』でがんばってきた様子を紹介しよう」との提案があった。そして、「みどりんTV」を担当しているプロモーション委員会の学園生が撮影し、各部活動の生き生きとした姿を放映した。

その様子を下級生たちは「お兄さんお姉さんかっこいいなぁ」と、憧れのまなざしで熱心に見ていた。

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