【学びの手段は、多い方が面白い(7)】分散登校中のハイブリッドな学習

茨城県つくば市立みどりの学園義務教育学校校長 毛利 靖
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本校では、5月21日からいよいよ分散登校が始まることとなった。しかし、通常通りの時間割ではなく、食事中の感染を避けるため、給食なしの半日登校となった。

半日登校の時程を計画するならば、通常は午前中3時間授業を実施して下校とし、午後の授業分は学習課題を出すという形になる。しかし本校では、午後の家庭学習を単なる復習にするのではなく、午前中に行った授業の続きとし、シームレスでハイブリッドな学習にするのがよいのではないかと学年主任会が考え出した。

そうして、授業時間を小中共に35分とし、午前中は4時間、授業を実施することにした。そして、授業の残り時間、前期課程(小学校)10分、後期課程(中学校)15分を家庭で行うようにした。

分散登校中の午後の時間帯に、子供が家庭学習で視聴するオンライン動画

こうすれば、授業時数も確保できるし、子供たちも家庭で何をすればよいのかが明確になる。午前中の授業の最後に教師は、家庭でどのような学習を行えばよいのかを伝え、午後には関連するオンライン動画を配信した。

動画が見られない家庭には、DVDに焼いて渡したり、動画を入れたタブレット端末を貸し出したりするなどして対応した。また、練習問題などは、本連載の第1回で紹介した「『つくばチャレンジングスタディ』AIドリル」を活用するよう子供たちに伝えた。

実際に実践してみる中で、成果と課題が見えてきた。課題としては、教師には小学校45分、中学校50分という授業時間が体に染み込んでおり、慣れるまで少し時間がかかった。

また、図工や書写などは準備の時間と片付けの時間が必要であり、そうした学習では活動時間が少し短くなってしまった。そうした状況を解消するために、休み時間から作業の準備を行うなどして対応してきた。

一方、成果としては、これまで家庭学習を続けてきた子供たちが学校生活に体を慣れさせる上で、短い時間で集中して行う授業には一定の効果があったように思う。また、以前から小学1年生にとって45分授業は長く、対応できない子供がいるという指摘があった。

そのため、本校では以前から1年生の担任は、子供の実態に応じてブレイクタイムを入れるなどして、45分の授業をうまく調整していた。こうして本校では、分散登校時から学びのハイブリッド化を進めてきた。

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