【学びの手段は、多い方が面白い(8)】インタラクティブなオンライン学習

茨城県つくば市立みどりの学園義務教育学校校長 毛利 靖
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前回、分散登校時におけるICTを活用した学びのハイブリッド化について述べた。今回は、つくば市教育委員会がコロナ対応のために用意した、学校でも家庭でもシームレスに活用できる教育用グループウエアを紹介する。

今回紹介する「スタディノート10」(シャープマーケティングジャパン)は、これまでつくば市内の小中学校に導入され、子供たちが問題解決型学習で活用してきた。子供たちが自分で課題を設定し、調査活動をまとめたり、電子掲示板を使って他校と話し合ったり、成果物をプレゼンしたりすることができる。

オンライン学習の教材を準備する教師

また、教師が作成した学習課題を子供たちのタブレット端末に配信し、子供たちが解き方を考えて端末に書き込み、それを教師の大型提示装置に送信して、解答を比較しながら考えを深めていくこともできる。

これまで、「スタディノート10」のシステムのサーバーが学校内にある関係で、学校外から利用することはできなかった。しかし今回、コロナ対応のためにシステムをクラウド化することで、学校からでも家庭からでも利用できることになった。

全国的に端末やモバイルルーターが不足する中、市教委では急きょ500セットを確保し、受験生である本校9年生(中3)が、5月21日の分散登校開始後から利用してみることになった。

本校では、普段からタブレット端末や「スタディノート10」を利用していたため、機器操作を覚えるのに時間がかかることはなかった。9年生は、朝の会から、学校の日課に沿って午前中いっぱいオンラインでの学習に取り組んだ。

本校は5年生以上が完全教科担任制であるため、1校時は学級で授業、2校時はPC室でオンライン授業というように、各教師は毎時間、教室を変えながら授業をしていた。

オンライン学習といえば、敷居が高く、準備にも時間がかかるイメージがあるが、本校の教師はそれをスマートにこなしてしまうところがすごい。やはり、普段からICTを活用した授業を行っている成果が、発揮されているのであろう。

朝の出席確認で担任が「みんな制服着ていてすごいね。下はパジャマの人はいますか」と問い掛けると、多くの生徒が手を挙げ、いつもの和やかな学級の雰囲気がオンライン上でも再現されていた。また、普段なかなか参加することができない学園生がオンライン授業に参加する姿が見られるなど、コロナ禍の中、担任にとってはうれしいこともあった。

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