【Withコロナから見たGIGAスクール構想(5)】「使わせない」から「使い方を教える」へ

埼玉県川越市立新宿小学校教諭 鈴谷 大輔
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今では多くの人が使っているスマートフォン。先生方も例外ではありません。ところが、学校現場でこれらの情報機器が積極活用されているかと言えば、実際には一部の学校にとどまっています。

広がらない理由の一つとして、「トラブルを回避するため」という建前で、活用を避ける口実をつくっていることが挙げられます。「SNSはトラブルの温床だ」「ネットいじめが起きる」「家庭の責任で教えるべき」「これ以上仕事を増やすのか」等々、たくさんの意見を私自身も聞いてきました。

今回のコロナ禍で直面したのが、「技能とモラルの習得」です。「全員が正しく使えるように指導する」という一斉指導の概念に縛られて生きてきた教員は、明確な活用方法や指導方法が打ち出せない限り、オンライン授業は開始できないと足踏みしていました。

では、実際にオンライン授業を実施できた学校とそうでない学校とでは、何が違っていたのでしょうか。その鍵は「子供たちと一緒に使い方を考えていく」という視点があったかどうかであるように思います。

子供たちは好奇心の塊のような存在ですから、Microsoft TeamsやGoogle Classroomなどの使用を開始すると、思わず指導をしたくなるような使用例が出てきます。でも、よく見てみるとそれは一部の子であり、日数が経過するにつれて、飽きて落ち着くケースがほとんどです。

ノートの使い方の指導の場合は、良いノートを掲示したり、乱雑に書かれたノートにコメントを入れたりして、より良いノートが作れるように指導すると思います。

一方で、情報端末やツールについては、正解を見つけてから指導するのではなく、活用しながら良い使い方を紹介したり、みんなが困ってしまうような使い方をみんなで考えて修正したりといった方法で、徐々に導いていくのが最適解のように思います。そのために、インターネット上であっても部外者が見られないMicrosoft TeamsやGoogle Classroomがあるのです。

ここで失敗をして、正しい使い方を習得した子は、Twitterなどの全世界に公開されているSNSにおいても、大きな失敗をせずに使いこなせるようになるはずです。怖いから「使わせない」のではなく、使い方によっては有用だからこそ「使い方を教える」という方向に、考えを切り替えられたらすてきですね。

次回は、ICTを使い慣れてきたら起きること、そして現在進行中の「GIGAスクール構想」について取り上げます。

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