【教室には愛がいっぱい(9)】もらった愛を子供たちに注ぐ

いもいも講師 薄田 京子
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私の子供の頃のキラキラとした記憶の中に、小学生の時に入っていた部活動で、お姉ちゃんたちからかわいがってもらったというものがあります。

私の家まで遊びに行こうと誘いに来てくれたり、「かわいいね~かわいいね~」と頭をなでてくれたり、ほっぺたをプニプニと触ってくれたり、頭のてっぺんから足の先までと言っても過言ではないくらい、全身全霊で愛でてもらっていました。私の自尊感情は両親だけでなく、あの時のお姉ちゃんたちからも育んでもらっていたことを思い出しました。

私もそのお姉ちゃんたちのことが大好きでした。そして、純粋な「好き」という感情をどうにかして伝えたい、表現したいと思っていました。でも、小学1年生当時の私はどうしたらいいのか分からず、とにかく一緒に時間を過ごして話をしたり、遊ぶことで自分のありのままを委ねたりすることで、その気持ちを伝えていた気がします。

そうして関係性ができていく中で、いたずらやおふざけをして、時には突き放されることもありました。そうした経験を通じて、人を嫌な気持ちにさせてしまう行為や、逆に喜んでもらえる行為なども学んでいきました。

仲直りをして変わらずかわいがってくれたお姉ちゃんたちのことは、今でも鮮明に覚えています。どれも大切な経験です。私は多くの人から愛されていると自覚できていたことでしょう。この経験は、その時の私の心を満たし、幸福だと感じさせてくれていました。

誰かを愛する方法なんて、教えてもらっていないはずなのにと思いましたが、今こうやって言葉にすることで、たくさんの人から愛を注いでもらうことで、自然とその方法を教わっていたんだと実感しました。

今まで私が出会った人たちからもらった愛を、今度は私が子供たちに注いであげることが必要だと思っています。これまで私も、乗り越えなくてはいけない多くの壁に直面してきましたが、今回お話ししたような、誰かに愛してもらった記憶に支えられてきました。

今の子供たちの中には、私の想像をはるかに超えるくらい複雑な事情で悩み、苦しんでいる子供もいます。そうした子たちの、心の支えになれるようにという思いを込めて、いもいも教室をつくっています。

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