【社会をつくり出す武器としての言語活動(2)】中動態的な授業づくりの視点

自由学園男子部教諭 高野 慎太郎
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社会をつくり出す武器としての言語活動


前回は、言語活動を真に充実したものとするために、「文脈の創発」という視点を提案した。今回は、そのために必要な「構え」について考えたい。まずはキーワードとなる「中動態」を説明しよう。

中動態とは、言語学・哲学の用語で、能動・受動の区別を超えた構えのことを言う。例えば、剣道の試合では、相手と自分との相互作用の中で「これしかない」というような固有の姿勢がとられた瞬間に「一本」が決まる。「相互作用」による「能動・受動の超越」を経た「固有性の創発」が中動態の鍵となる。

中動態の視点から授業を再定義すると、生徒と教師の相互作用によって、固有の文脈を創発する営みと捉えることができよう。……

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