【パブリック・リレーションズ(1)】周囲とWin-Winな関係を

日本パブリックリレーションズ研究所、パブリック・リレーションズ for School 導入アドバイザー 木野雄介
この連載の一覧

「パブリック・リレーションズ」という言葉を聞いたことがありますか?

正直、私がこの言葉を知ったのはつい最近です。この連載で、読者の皆さまにパブリック・リレーションズの良さと必要性をご理解いただき、人間関係が発生する全ての現場でパブリック・リレーションズを活用してほしいと、私は願っています。なぜなら、それこそが21世紀における人類の発展の重要なキーになるからです。

では、パブリック・リレーションズとは一体何なのでしょうか。国語辞典を引いてみましょう。すると、「パブリック・リレーションズ=ピーアール」とあります。では、ピーアールを引いてみましょう。

ピーアール【PR】―する〔←Public Relations〕〔官庁や会社が〕広く公衆に、事業(営業)内容などを分かってもらうように宣伝すること。「―活動・―映画」(新明解国語辞典 第五版)

そうなのです。よく自己紹介などで使われる「自己PR」の「PR」、つまり宣伝や広報としばしば訳される「PR」こそが、パブリック・リレーションズの正体なのです。

しかし、私は「上手に自己紹介をしよう」と言いたいのではありません。パブリック・リレーションズの正体は、「個人や組織体が最短距離で目的や目標を達成する、『倫理観』に支えられた『双方向性コミュニケーション』と『自己修正』をベースとしたリレーションズ(関係構築)活動」(井之上喬『 パブリック・リレーションズ[第2版]』日本評論社、2015年)と定義付けられています。もう少し分かりやすく言うと、「自分を取り巻く関係各所と、Win-Winな関係をつくり上げていきましょう」ということなのです。

こうなってくると、「PR」が「宣伝」や「広報」という言葉で訳されるのは少し厄介です。教育現場において、「宣伝」や「広報」といったビジネスくさい言葉は、忌避される傾向にあるからです。

ですので、「宣伝」や「広報」といった訳ではなく、前述の「自分を取り巻く関係各所と、Win-Winな関係をつくり上げる活動」を「PR」だとお考えください。これであれば、学級内やクラブ活動はもちろん、家庭内でも活用することができますし、先生同士の人間関係においても活用することができます。

このパブリック・リレーションズを上手に活用するために、三つの柱が存在します。先ほどの定義にあった「倫理観」「双方向性コミュニケーション」「自己修正」の三つです。次回からは、この三つの柱について一つずつ紹介していきます。

【プロフィール】

木野雄介(きの・ゆうすけ) 一般企業の海外勤務などを経て、広尾学園に勤務(2009~2020)。現在は横浜創英中高に勤務しながら、中高生向けの教材『パブリック・リレーションズ for School』の導入アドバイザーとして日本PR研究所に参画。ハイブリッドティーチャーズクラブ代表。


この連載の一覧

あなたへのお薦め

 
特集