【学テの再検証とCBT化の行方(3)】教育実態や政策の効果は分かるのか

福岡教育大学准教授 川口俊明
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 ・全国学力テストの再検証とCBT化の行方
全国学力テストを使うことで、日本の教育実態や政策の効果を知ることを望む人は少なくありません。かくいう私もその一人です。ただ、現在の全国学力テストでは、教育の実態を知ることも、政策の効果を測ることも簡単ではありません。

なぜなら学力テストの結果に影響するのは、政策や学校・教員の力だけではないからです。教員は誰でも経験的に知っていると思いますが、保護者の学歴・年収・職業(これを教育研究では、Socio―Economic Status:SESと呼びます)が、子供の学力に大きな影響を与えます。さらに、子供の元々持って生まれた素質もあります。

テストで測れる能力には個人差があるので、たとえSESが低くても、あるいはあまり教員の指導が上手でなくても、テストの成績が高い子供はいます。……

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