【写話から浮かび上がる子供(10)】親が知らない子供

博報堂教育財団こども研究所
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写話調査では、子供へのインタビュー時に親に立ち会わないようにお願いしている。親に忖度(そんたく)した発言をしてしまうことを避けるためだ。インタビュー終了後、発言録を見ていただき感想を聞いているが、そこで多くの親たちは自分の知らなかった子供の一面を発見することになる。

子供たちが撮ったお父さんお母さん

このような「親の発見」をいくつか紹介することで、本連載の最後を締めくくらせていただければと思う。

「(かかりつけの)歯医者さんご夫婦が息子にとってそれほどの(大きな)位置付けとは思っておりませんでした」

「普段の快活なイメージに比して、意外と繊細なこだわりがあるのだなと思いました」

「勉強が思っている以上に嫌いなことが分かりました」

「(住んでいる)田舎に安らぎを感じているのは意外でした」

「ある行動や決断に至った経緯やディテールを含め、非常に細かく記憶している。私が忘れていても娘が覚えていることが、想像以上に多くありそう」

「野球の合宿が非常に濃い思い出になっていて、(手にできた)マメを勲章のように感じていることが分かりました」

「ピアノとフルートとどっちが好きかと聞かれて、ピアノと答えていたのが意外でした。新しく始めたフルートの方が好きかと思っていました」

「『すいかの色』の写真を自分らしいと言ったことは驚きです。猫の写真が自分らしいと言うと思っていました」

「4年生の時に常に一緒だった転校してしまった親友が、今でも一番なのだと知りました。普段は話題にも出ず、他に仲の良い友達もできてだんだん薄れてきているのかと思っていました」

「ダンスは一時期やめたいと言っていたのですが、できれば続けたいと思っていたのだと知りました」

「自分の頑張りを示す物の中で、一番大事なのが町の水泳の水泳記録会での賞状やメダルだったのが意外でした。一人で行動するのが好きだから、自分一人の頑張りの証しの方が大事だと言いそうだけど、水泳記録会を通して、友達と協力して頑張ることの楽しさや達成感を得られたようで良かったと思いました」

「三鉄(三陸鉄道)についてとても詳しく説明していたことにびっくりしました」

「以前は、とても恥ずかしがりやで怖がりで、人前で話もなかなかできないような子供でした。今回も全く知らない人たちと話ができるのか心配していましたが、『楽しかった、緊張しなかったよ』という意外な言葉に驚きがありました」

(おわり)


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