【子どもたちからのSOS(4)】子どもの意見を聞く

国立成育医療研究センター「コロナ×こども本部」
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子どもの基本的人権を国際的に保障する「児童の権利に関する条約(子どもの権利条約)」には、「生きる権利」「育つ権利」「守られる権利」「参加する権利」が定められている。子どもは自分に関係のある事柄について自由に意見を表すことができ、大人はその意見を子どもの発達に応じて十分に考慮しなくてはならない。

学校の先生の対応について、子どもが感じていること

コロナ禍においては、子どもたちの日常生活も大きく影響を受けている。本連載の第1回で、アンケートに寄せられた「学校生活への不満の声」を幾つか紹介した。子どもたちが意見を表せるように、またそれを取り入れられるように、大人は努められているだろうか。

2020年9~10月に実施した第3回調査で、「(学校の先生は)私が考えを話せるように、質問したり確かめたりしてくれる」かどうかを子どもたちに尋ねたところ、「ときどき」「少しだけ」が合わせて30%、「全くない」が10%だった。「(学校の先生は)私の考えや気持ちを伝えたとき、それを取り入れようとしてくれる」については、「ときどき」「少しだけ」が合わせて29%、「全くない」が8%だった(図)

同調査では、考えや気持ちを話したり、話したことを取り入れてもらったりするにはどうしたらいいと思うかも尋ねた。「他の生徒に聞かれない所で、安心して話せる部屋で話を聞いてもらう」(中1)、「先生も生徒の気持ちになる」(中3)、「カウンセラーがいるとうれしい」(小6)、「アンケートを実施して、気持ちに寄り添った内容で聞いてほしい」(小5)、「一方的ではなくお互いが意見を言う場を設ける。学校側はどうして行事などが実施できないのか明確に理由を話す。生徒にも意見を述べる場を与えてほしい」(高2)などの意見が挙がった。

子どもたちの要望を全て取り入れるのは、難しいこともあるだろう。それでも、気持ちや意見をよく聞いてもらえること、その上でどうしたらよいのかを一緒に考えてもらえることは、子どもたちにとって非常に大切だ。子どもたちが意見を表せるように努めるのは、大人の役割である。調査に寄せられた子どもたちの意見は、そのヒントになるかもしれない。上記以外にもハッとさせられる意見がたくさん届いているので、ぜひ公開している調査報告書を参考にしてほしい。


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