【PBL授業実践ガイドー実践編(3)】学校内の調整と学校外協力者

学びの道教育研究所代表 池田哲哉
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「越境型」PBLの導入が成功するか否かは、どのような学校外協力者と組めるかにかかっていると言っても過言ではありません。学校外協力者とは具体的に、

学校外協力者

①児童生徒にリアルな現実を体験してもらうための学校外協力者

②プログラム全てを提供してもらうプログラム提供者としての学校外協力者

③学校内でプログラムを内製するためのサポートをしてくれる学校外協力

などが想定され、学校内リソースがどの程度あるかによって異なります。

①の場合のポイント

PBLを導入する教員が最初に悩むのは、学校外協力者のネットワークがないことです。その場合、第一歩としては、保護者、地域のつながりや教員仲間の知り合いなどから探すことが考えられます。当然、協力者は協力する意味がなければ時間や労力を割いてくれないので、その点は丁寧に考える必要があります。

そうして見つかった学校外協力者には、教育意図を理解してもらい、子供たちに遠慮することなく、現実を伝えてもらうことが重要です。小学校高学年以上であれば、子供自らが学校外のさまざまな人たちに取材をしたり、企画を依頼したりすることもできます。その場合は、先生が先回りをせず、子供自身がリアルな現実に自らチャレンジしてみることが大切です。福島県の小学校の菊地南央教諭と鹿又悟教諭のインタビュー「学校外協力者の見つけ方」が参考になるのでご覧ください。

②の場合の問題点

プログラムを全て提供していただく場合に気を付けなければならないのは、学校運営方針をしっかり反映したプログラムを提供してもらうことです。多くの企業が教育向けのプログラムを提供していますが、学校側の期待通りの内容であるかは確認が必要です。慣れないうちは、教員からどの程度の要望を出してよいかが分からず、遠慮してしまい、良い学びに結び付かない場合もあります。この機会にしっかりと「やりたいこと」を再定義・言語化し、理解してもらえるプロバイダーとタッグを組むことが大切です。

③の場合の協力者のポイント

PBLを豊富に行っている学校外協力者からは、実際に起きるであろうさまざまな事例のアドバイスをもらえます。経験値が少ない学校にとっては大変貴重なものとなり、確実にPBLを導入できる点でお勧めです。しかし、任せすぎてしまうと、学校内カルチャーに変化が起きないまま終わります。サポートを得ながら、先生方が自らアクティブになれれば、PBLが内製化されて学校の文化として定着します。

「今回の解説動画」菊地教諭、鹿又教諭の実践はこちら↓

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