【PBL授業実践ガイドー実践編(8)】先生の巻き込み方

学びの道教育研究所代表 池田哲哉
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今回の取材で分かったことは、PBLを実践している先生方の多くが、孤軍奮闘しながらも、徐々に仲間を巻き込みながら取り組みを進めてきていることです。どのような方法で同僚の先生方を巻き込み、PBLを校内に広めているのか、その実践例を幾つか紹介したいと思います。

仲間の先生が3人になっている

①雑談の法則

今までの組織体制では、先生同士が協働する機会はそれほど多くなかったと思います。そのため、教科横断のカリキュラム・マネジメントを行ったり、PBLを行ったりする際には、先生と先生の間の垣根が高い壁となってくることがあります。そうした場合、「とにかく雑談をし、情報を共有することから始める」と多くの先生が話しています。先生方は当然、子供たちの成長に関心を持っているので、「こんな取り組みが、効果があった」とか、「こんなことに目を輝かせた」とかいった情報は、共有すれば大変参考になるはずです。

②雑談からカリキュラム・マネジメントを行う方法

「こんな科目でこんな課題をやっている」など、ちょっとした情報を共有することで、先生方が自分の担当教科でもテーマにつながった話題を提供してくれることがあります。徐々にお互いの信頼関係が築かれてきて、教科横断のカリキュラム・マネジメントができるような強いチームが生まれたという話などを伺うと、雑談の力を感じざるを得ません。

③実際に先生を連れ出す

福島県の小学校の菊地南央先生と鹿又悟先生からは、雑談から始まって同僚の先生を学校外協力者である飲食店に連れて行き、目の前で交渉をして授業に来てもらうことになった事例を紹介していただきました。

さまざまな先生方の取り組みを取材していると、最初こそ腰が重い同僚の先生方も、実際にPBLの授業をすると、その面白さを感じることが多いようです。以前、組織開発をしている人材開発系のコンサルタントの人から、「組織のカルチャーを決めるのは、組織内のたった2割のメンバー」という法則があると聞きました。つまり、少ないメンバーを集めるだけでも、職員室の空気を変えることはできるのです。ぜひ、職員室の先生を仲間に引き入れ、PBLに挑戦していただきたいと思います。

※もし、PBLの事例があれば取材させていただきますので、「学びの道教育研究所」までご連絡ください。

「今回の解説動画」菊地先生・鹿又先生の動画はこちら↓

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