【PBL授業実践ガイドー実践編(10)】PBLの未来

学びの道教育研究所代表 池田哲哉
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2022年度から、高校で学習指導要領が実施を迎え、PBLは今後、全国の学校で行われていくと予想されます。好きなことを探究した先に大学進学がある高大接続が、現実味を帯びてきています。同様に、好きなことで就職や起業する新しいスタイルのキャリア形成も可能になってくるはずです。

PBLの未来

さらに今年度は小中学校でGIGAスクール構想が進み、高校でも1人1台のタブレット端末を持つことが現実的になってきました。現在はビジネスの世界でも、在宅勤務が珍しくなくなってきています。タブレット端末が行き渡ることにより、児童生徒も自宅で多くの学びを得ることができるようになり、非同期的な学びを進めやすくなるはずです。

こうした現状を踏まえると、今後数年もしないうちに、PBLは学校という枠組みを超え、日本中でネットワークされていくのではないかと思われます。ビジネス界で進んでいるようなサードプレイスによる、緩やかで多様なつながりが実現するはずです。

PBLは児童生徒が実際に社会を変革することを可能としてくれます。目の前で起きている社会課題に対し、大人だけが解決に臨むのではなく、次の世代の担い手である児童生徒たちが、解決に挑むようになりそうです。

PBLのリソースをシェアする方法も、ICTを使ったものに移行するとともに、現場の先生たちは知識の伝授者ではなくファシリテーター・コーチとなり、児童生徒が困難を乗り越えていきやすいようサポートする役割へと変わっていくはずです。また、PBLを実施する際に、例えば校内調整、学校外の人々や海外の学びリソースへのネットワーキングなどを行う専門家が必要となるかもしれません。

連載の最後の動画は、PBLや探究学習に25年にわたって取り組んで来られた炭谷俊樹先生のインタビューです。PBLを進めていくとどのような学校組織になるのか、先生たちの働き方はどうなるのかなどを予測することができます。

今回の一連の取材を通じて、日本の教育が力強く未来に向かっていることを感じることができました。PBLを進める児童生徒とそれを支える先生方の熱い思いに触れることができ、感謝しております。今後も取材とPBLの体系化を進めていきたいと思います。

(おわり)

  「今回の解説動画」炭谷先生の動画はこちら↓

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