【ICT×学び合い(5)】ICTを活用した新任指導

HILLOCK初等部カリキュラムディレクター 五木田洋平
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昨年、新任の先生や教育実習生の指導を担当させていただく機会がありました。他業務で時間がなかなか取れない中、ICTを用いてお互いが学びや気付きを得られるような研さんの場にしたいと考えました。

これは私が新人の頃、お世話になった先生に教えてもらったやり方なのですが、印刷した座席表に児童の様子を記録していきます。1日3~5人と決め、毎日記録していきます。最初は見取りも大ざっぱでしたが、徐々に「火曜日は元気そうだ。体育があるからかな?」とか「計算問題のように答えが決まっている問題のときは積極的に手を挙げるな」とか、事実から解釈をすることができるようになりました。

すると、自然と児童への声掛けが変わっていったり、アプローチがひらめいたりするようになりました。教員同士がお互いに学ぶ中で、視座が上がったり、視点が変わったりするような学びが得られたわけで、こうした研さんを積まなかったら、自分は教員を続けられたか分かりません。

このやり方をICTでより良いものにするにはどうすればよいか。それは学年団でお互いの「見取りシート」を共有することです。「ICTを使わなくても、紙で共有できるじゃないか」という考えもありますが、一見簡単に思えることも、だんだんと面倒になるのが世の常です。共有したタイミングと相手からの反応が遅れると、モチベーションも維持できません。

私の場合は、「スクールタクト」というサービスを使い、共有を図りました。書き込んだ時点で相手もその書き込みを見ることができ、コメントもその場で送れます。また、多少の手間は掛かりますが、「Googleスライド」などでも同様のことができます。

仮にこれを紙でやると、報告書が提出されてから読み、そこに手元のメモの記録を書き込み、相手の机に返さなければいけません。「わざわざやらなければいけない」という手間が、全ての工程の遅れを生みます。

その点、「スクールタクト」などのICTを使えば、「書いてもらう」「読む」「その場でコメントを返す」の3工程のみで済みます。もし、相手が書いていなければ、それは別の作業に時間を取られているのだと推し量れたり、最適化したりする動きも取れます。

この仕組みは、教員同士の進捗(しんちょく)管理にも使えます。お互いの仕事の途中経過を容易に閲覧できる状態にしておくことで、相手の現在の仕事の状況を推し量る材料になるからです。まさに、InformationとCommunicationをスムーズにする技術だと言えます。

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