【リフレクション(2)】リフレクションとの出会い

東京都三鷹市立第三小学校主任教諭 山下徹
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 私が初めてリフレクションについて強く意識したのは、会社員時代の上司とのやりとりを通じてです。当時、上司と毎日のように、電話で商談やプロジェクトのことについてやりとりをしていました。その都度、私が進めていたプロジェクトの進捗(しんちょく)状況や商談について、「何が課題だと思う?」「どうしてそう思う?」などと、上司から矢継ぎ早に質問を受けました。私は答えるのがやっとで、いつも電話が終わると疲れ果てていました。

リフレクションカードの仕組み

 でも、日を重ねるうちに「上司からこのようなことを聞かれるかも」とか「上司だったらこう考えるだろう」などと考えるようになりました。さらには、考えるべき問いが頭の中に意識しなくても浮かんでくるようになり、その考えを基に行動するようになりました。

 また、思考の変化を感じるようになり、それに伴って営業の結果もついてきて、成長を実感するようになりました。こうした経験を通じ、リフレクションをすることは大切であり、体験を積み重ねることで、成長が加速することを理解しました。

 そして、転職してから数年がたった頃、簡単にリフレクションができる「リフレクションカード」の存在を知り、企業の人事研修などにも使用されているとの話を聞きました。興味を持った私は早速、カードを体験するイベントに参加しました。

 リフレクションカードとは、カードゲーム感覚で、チーム内に深い対話を引き起こすカードセットのことです。カードは、4種類のカテゴリー全63枚のカードで構成されています。それぞれ、①テーマを決める②話す内省をする③聴く内省をする④気付きを次に生かす――の機能を有しており、課題への気付きなど、自然と質の高い対話と内省(リフレクション)ができるように設計されています(図参照)。

 リフレクションカードを体験した私は、かつての上司とのやりとりを思い出しました。そして、「このカードを使えば、子どもたちは問いを覚えていくのではないか。また、経験を重ねると、私のように問いが頭の中に浮かび、勝手に思考するようになるのではないか」と考え、これを現場で使用したいと思い、実践するようになりました。

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